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真の歴史へ

おキヌが事務所に来てひと月以上たったある日


事務所に懐かしい人達が現れた


「初めましてなのねー 私はヒャクメ 神族の調査官で情報の収集と分析が仕事なのねー あなたが横島忠夫さんね…」

現れたヒャクメは横島を見て心を覗こうとした……

ヒャクメの目が横島に集中するが……


「ヒャ~ク~メ~」

「ハウッ!!」


ヒャクメは背後からの殺気で全身冷や汗だらけになる

ヒャクメはそっと後ろを振り向くと、満面の笑みを浮かべた小竜姫がいた


ゴゴゴゴゴ…


笑顔の小竜姫の放つプレッシャーにヒャクメも隣の人物も真っ白に固まる


「しょ… しょ… 小竜姫… お久しぶりなのねー」


ヒャクメは頑張って笑顔を作るがかなり引きつっていた


「ヒャクメ… いきなり『私達の横島さん』の心をのぞくなんていい度胸ですね~ 久しぶりに仏罰を下しますよ。」


小竜姫の威圧感にヒャクメは死の恐怖を感じていた

「ちょっとしたお茶目なのねー 小竜姫がいきなり妙神山の管理人辞めて人界で男の人と暮らしてると聞いて……」


ヒャクメは真っ青な顔で必死に話すが…

「ヒャクメ… 次は無いわよ。」


小竜姫の最後通告で遮られた


「小竜姫… ヒャクメで遊ぶのはその辺にしてさ、彼が困ってるよ」


横島は久しぶりの二人の楽しい?? 会話に苦笑いしつつ、もう1人の人物を見た

小竜姫も横島に言われて、しかたなくヒャクメから離れた


そこにヒャクメ達の到着を聞いた

タマモとルシオラが現れた


部屋には横島、小竜姫、ルシオラ、タマモ

そして、ヒャクメにもう1人の人物が集まり

応接室に座る


「魔界軍情報士官 ジークフリート小尉です。 この度、神魔界両界による共同作戦の為参りました」

ジークは堅苦しい感じで挨拶をした


「二人は俺達のこと何処まで聞いているんだ?」

横島は軽い感じでヒャクメとジークに話しかけた

ヒャクメもジークもその対応に驚いたが、横島の周りに居る小竜姫達も人間でない為、そのせいかと考えた


「私は最高指導者様の勅命で来たのねー 横島さんの指示に従うようにとしか聞いてないのねー」

ヒャクメは横島に好奇心を働かせ、横島を覗きたかったが小竜姫が怖いので我慢していた

「私も同じであります。 今回はGS試験に過激派魔族の息のかかった人が現れるとの情報があり、それの対処に来ました」


ジークはベレー帽をかぶっている為、軍人らしい堅苦しい性格になっていた


「あのー ジークはもう少し普通にしてくれ… 俺は上官ではないんでな」


横島は困ったようにジークに話した


「しかし、私は横島殿の指揮下に入るように言われて来ましたので……」


ジークはベレー帽を外して少し優しい感じになったが横島の話にどう対応していいか困惑していた


魔族が人間の指揮下に入るだけで異例なのに、横島は普通に対応してくる

人間と魔族が仲良くするなど、普通では無かった

ジークは元人間なので人間に対して軽蔑はしないが…

人間が魔族の自分を相手にして優しい目で見ている


とても不思議な感覚だった


そんなジークとヒャクメを見て、横島達は苦笑いしていた


この時期に二人が来たのは最高指導者の配慮だろう…

この二人は逆行前に仲間だったのだから…

横島は小竜姫、ルシオラ、タマモを見た

横島達は前もって決めていたことがある

この二人とワルキューレには真実を話そうと言うことを…

ワルキューレは人間に対して、あまりいい感情をもってないが、この二人ならすぐに過去を教えても問題無いと考えていた


3人は静かに頷いた


「ヒャクメにジーク… 仕事の前に二人に教えておかなきゃならないことがある。 これを見てくれ…」


横島は自身の逆行前の記憶を込めた文珠を作った

【記/憶】


ジークとヒャクメは突然横島が文珠を作って更に驚いた

「横島さん!? あなた文珠を作れるのね!? しかも二文字の文珠なんて… 歴史上初めてなのね……」


ヒャクメは驚いて文珠をマジマジと見つめる

「なるほど… それだけの力があれば…」

ジークは少し勘違いしはじめていた


「話はこれを見てからだよ」


横島は文珠を発動させる……

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