このサイトは1ヶ月 (30日) 以上ログインされていません。 サイト管理者の方はこちらからログインすると、この広告を消すことができます。

真の歴史へ

「何っ!?」

九兵衛が後ろを振り向くと小竜姫が姿勢を低くしていた

小竜姫はそのままさらに加速して九兵衛の足を斬りつけた!

ザシュッ!!


小竜姫の一撃は九兵衛の左足の太ももを斬っていた

「うっ… これでは超加速が…」

九兵衛は最早痛みで、超加速は使えず

それどころか走ることも出来なかった…

横島と小竜姫は九兵衛を逃がさないように、前後に挟むように対峙したまま超加速を解除した


令子(八兵衛)は九兵衛が消えて攻撃を覚悟した

せめて令子の体だけは守らねばと思って…

しかし攻撃は来なかった

次の瞬間

目の前には自分を庇うような姿の横島と足を抑えてる九兵衛だった

「八兵衛! 今の内に決めろ!」

横島は八兵衛に叫ぶ


横島と小竜姫はワザと九兵衛の足だけを狙ったのだった

動きの素早いのが自慢の韋駄天の足を傷つければ、八兵衛でも勝てるからだった

「横島殿、小竜姫殿かたじけない」

令子(八兵衛)は立ち上がり

苦しむ九兵衛にとどめをさす

「外道焼身霊波光線ー!!」

九兵衛は逃げようとするが足が思うように動かない上
前後の横島と小竜姫の殺気で動けなかった…


「バカな…! 俺より早い奴がなんで二人もいるんだーー!!」

ボンッ!!


九兵衛は真っ黒に燃えて意識を失っていた…

そして横島達は新幹線を引き返し東京に戻った


「おわったな…」

「ええ…」

横島と小竜姫は寄り添いながら令子と分離した八兵衛を見送ろうとしていた


「横島殿、小竜姫殿、そして美神殿、いろいろご助力ありがとう。 これにて無事九兵衛を捕まえて天界に戻ることが出来ます」


「ああ、気をつけてな。」

「無事自分達で解決出来て良かったですね」

横島と小竜姫は笑顔で見送ろうとしていた


「あ… あの… 体が…… 痛いんだけど……」

そんな中八兵衛と分離した令子は
まだ怪我の治療が終わってないが八兵衛が帰る為、途中で治療を辞めていた

その結果
全身に骨折や打撲が多数あり、ボロボロで顔が引きつっていた

八兵衛は申し訳なさそうに

「美神殿、すまないが私は九兵衛を天界に連れて行かねばならないのだ… 一応命は助かったのだから後は頑張ってくれ……」


「そんな…」

令子は引きつっていたが泣きそうな顔だった


そんな姿に八兵衛は困った顔をしたがどうしようもなく

「では失礼します。」


深く頭を下げて飛んで行った


「じゃあ帰ろうか 小竜姫」

「はい、横島さん。あんまり遅いと皆さん心配しますからね」

二人は微笑み見つめ合った


「あの…… 横島クン? 小竜姫様? 助けて欲しいんだけど… 動けない…」

目の前で自分を忘れて甘い世界を作った二人に、困った顔の令子が話しかける


「そう言えば…」

「忘れてました」

横島と小竜姫は思い出したように令子を見た


小竜姫は苦笑いしながら令子にヒーリングを始めた

「骨折は治してあげますが… 完全治療は無理なのでしばらく安静にして下さいね」

「ありがとう。 小竜姫様」

令子は苦しそうだがお礼を話した


「そうだ美神さん、料金の一億お忘れなく…」


そんな令子に横島は満面の笑みで話した

「えっ!? JL東海から依頼料金貰うんでしょ??」


令子は驚いたように話した

「ええ、正式な依頼ですからね。 でも美神さんの話が無ければ受けなかったですから。 美神さんからも頂きますよ」

横島と小竜姫はニコニコと笑顔だった…

令子としては一億を払わなくていいと思っていた

しかし、自分は役にたたなかった上、小竜姫にヒーリングまでしてもらっては嫌とは言えなかった


「今回は首都高荒らしの除霊に失敗するし… 恥ずかしい姿を人には見られるし… お金は損するし… 最悪だわ…」


令子は痛い体とやり場の無い怒りで壊れたような顔をしていた


「とりあえず一件落着だな~」

「はい、そうですね」


ヒーリングが終わった令子は歩くことは出来たのでタクシーで帰った



横島と小竜姫は令子が帰ったら瞬間移動で帰った



ちなみに文珠を使えば令子の完全治療は可能なのだが…

文珠は秘密にしておきたい為に使わなかった


34/100ページ
スキ