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真の歴史へ

ヤームは天龍と小竜姫の前でボロボロ涙を流しながら土下座した


「もうよい! 小竜姫達のおかげでみな無事だったのだ。 それよりなぜこうなったのか話せ!」

天龍は自分が妙神山から逃げ出したことを棚に上げていた

横島や小竜姫やルシオラやタマモは苦笑いしていたが

この二人は根はいい奴なのを知っているし、もうじき大人になる天龍には腹心の部下が必要なのを知っているため黙っていた
未来では二人はアシュタロス討伐の先遣隊にも入って戦った

「へい… 俺たちゃその昔竜族の下級官吏でやした。 それが職務怠慢を龍神王さまにとがめられ、地上へ追放されたんでやす。」

イームは静かに俯いていてヤームは申し訳なさそうにはなした

「それで父上と余を恨んでおったのか。」

「へい! そこへあの者が現れやして、恨みを晴らし役人に戻れるチャンスだと…」

呆れた様子の横島が話に加わる

「しかし… お前達。 天龍を殺して役人に戻れる訳ないだろう?」

この話に慌てたのはイームとヤームだった

「いや、俺達はそんな大それたことは考えてなかったんだ!あいつが龍神王殿下の竜宮での会議が終わるまで閉じ込めておけばいいと言われて…!」

全身にヒヤ汗をかいて話した

「本当でしょうね!」

小竜姫が殺気をだして二人に神剣を突きつける

「ほっ… 本当なんだな… 俺達もやっていいことと悪いことはわかるんだな…」

イームが泣きそうな顔で小竜姫に話した

「で、さっきの奴は何者なんだ?」

横島が小竜姫にまあまあと言って二人に言った

「正体はわかりやせんが、本人は龍神族のそれなりの立場だと言っておりやした」

横島達は呆れたような顔をしていたが天龍を見て話す

「天龍、こいつらをどうするかはお前が決めろ」

天龍はすぐにしっかりした顔で二人を向いて話す

「よし、お前達は余の家来になれ! お前らも根は魔物ではないのであろう。 家来になればこれまでのこと父上にとりなしてやる!」


この話に二人は驚き涙を流して喜んだ
横島達は自分を狙った者を家来にする天龍の器の大きさに微笑みながら見ていた


  
「な、なんともったいない…!! あ… あ… ありがたき幸せー!!」

感動する二人

「どうじゃ小竜姫!! わずか1日で家臣がこんなに増えるとは、余の徳はスゴいであろう!!」

天龍が機嫌よく小竜姫に言うが…

「殿下… 妙神山を逃げ出したのは別ですよ。 帰ったら老師のお仕置きですよ」

小竜姫のお説教に慌てて泣きそうになる

「ルシオラさん、殿下をお願いします。」

小竜姫は突然天龍をルシオラに預ける

「わかったわ、ヨコシマも小竜姫さんも気をつけて」

その様子にイーム、ヤームや唐巣、ピートに緊張が走る!


「さっきの奴がまた来るわ!」

タマモが太陽の方を向いて指差す


そこにはすでに小竜姫がフードをかぶった奴に斬りかかっていた!


「仏道を乱し、殿下に仇なす者はこの小竜姫が許しません!! 私がいる以上、もはや往くことも退くこともかなわぬと心得よ!!」

「音にきこえた神剣の使い手小竜姫か…! おまえと戦えるとはうれしいぞ…!!」

敵は話しながらフードを脱ごうとしていた

「私を知っているとは… 何者です! 名乗りなさい!!」

小竜姫はメドーサを知っているが、この場では初めてなので知らないふりをした

メドーサはフードを脱いで小竜姫に投げて小竜姫の視界を奪い刺す又で小竜姫を突く!

小竜姫は冷静にフードを切り裂きメドーサの刺す又を受け流す

「やるね、エリートさん!! だがそんなお上品な剣じゃあたしは倒せないよ!」

メドーサは不敵に笑い小竜姫に話した

「お前は!! 竜族危険人物黒便覧(は)の5番!! 全国指名手配中のメドーサ!!」


小竜姫は驚いたふりをして剣を構える

「ほ~ あたしを知ってるのかい!!」

メドーサは自分の髪からビッグイーターを放ち小竜姫に斬りかかる


一方地上の天龍はルシオラに抱かれてタマモとイームとヤームに守られていた

唐巣はピートに支えられて戦闘はまだ無理だった

横島は天龍を見て静かに話す

「天龍… 上に立つ者になるなら自分の行動に責任を持てよ。」

そして小竜姫とメドーサを見て

「ルシオラ、タマモあとを頼む。」

そう言って小竜姫とメドーサの戦闘に飛び立つ

「横島… 小竜姫…」

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