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真の歴史へ

その日は横島の家に大樹が泊まった


夜に大樹が寝た後
横島達が話していた

「親父が美神さんと明日デートなんだよな~」

横島が困ったように話す


「ほっとけばいいんじゃないの?」

テレビを見ていたタマモが興味無さそうに言った

「でも、今の美神さんだと危ないと思うわ」

「そうですね… 今の美神さんに横島さんが居ない。 その弱みに漬け込めばありえますね…」

ルシオラと小竜姫はお互いを見合わせながら話した、大樹なら美神を落とせると思ったらしい

「俺としては、美神さんと親父が何してもいいんだが… 変に歴史を変わっても困るんだよな~」


横島達は美神が誰とどうなっても興味がないが、それにより歴史が変わっても困るのだ

「とりあえずほっときましょうか… 命に関わらないのに助ける必要ないわよ」

ルシオラがそう言いきって小竜姫とタマモもうなずいた

今の横島達なら、美神の魂の中にある結晶さえ奪われなければ問題はないのだ

それからしばらく話し合い、細かい歴史にこだわる必要はないという結論に達したようだった…
次の日
大樹は喜び勇んで仕事に向かった

横島達はいつもの日常を過ごして終わった

その日、大樹と令子がどうなったかは横島達は知らない

ただ横島達が、大樹を空港に見送りに行ったらスッキリした顔の大樹がナルニアに帰って行った



しばらくしたある日…

「小竜姫様ー!!」

事務所に真っ黒なスーツを着た鬼門の二人が、顔色を変えて入ってきた

「あら、鬼門じゃないですか… 久しぶりですね~ どうしました?」

白のワンピースにエプロン姿の小竜姫と、Tシャツとロングスカートにエプロン姿のルシオラが台所から入ってきた
どうやら昼食の準備をしていたようだ


「大変です! 天龍童子殿下が妙神山を抜け出しました!!」

横島達はかつての記憶で知っている事件を思い出していた

しかし老師も知っているはずだし、今回は老師が預かったはずなので首を傾げた

「ちょっとおちつけよ鬼門。 一から説明してくれ… 訳が分からん…」

横島が慌ててオロオロする鬼門に話しかけた

騒ぎを聞きつけたタマモも集まり横島達は応接間のソファーに座り話しを聞いた

「実は、竜神王さまが地上の竜族たちとの会議のため、こちらに来ているのですが、その間ご子息を妙神山にあずけて行かれたのです。 ところが… 老師がゲームに夢中な間に隙をついて門から逃げ出しまして…」

鬼門は老師が、天竜童子から結界破りを取り上げてゲームで誤魔化そうとしたが、老師や自分達が目を離した隙に逃げられたと詳しく話した

(あのサル…)

(全く老師のゲーム好きにも困ったものですね)

横島と小竜姫は念話で愚痴りだした

「よくわからないけど、老師が探しに行けばいいんじゃないの?」

呆れ顔のタマモが鬼門に言った

「それは無理なのよ。 老師ほどの神族が妙神山を離れる場合は神界の許可がいりますが… 許可は早くて一週間はかかります」

困ったような小竜姫がタマモに向かって話した

「早く探しに行くしかないわね…」

苦笑いしてルシオラが言った

そして横島達はタマモの超感覚で天竜童子の霊気をさぐり探し始めた…


横島の記憶とタマモの超感覚で探したが思ったより苦労した

天竜童子はまだ神通力に目覚めてないため、思ったより大変だった

「横島、天竜の匂いと他に竜族の匂いがあるわ。 きっとやつらも天竜を探してるのよ」

タマモの言葉に横島達は厳しい顔になり鬼門は慌て始める

「とりあえず急ぎましょう。」

小竜姫の言葉にタマモが再び歩き出す


その頃天龍童子は…
街で偶然出会った唐巣とピートと一緒にいた

「君は竜神族だね? こんなところで何をしてるんだい?」
唐巣とピートはしゃがみこんで天龍と同じ目線で優しく話した

「さてはお前達…! 老師の追ってか! 余はデジャブーランドに行くのじゃ帰らぬぞ!!」

天龍は目に涙を溜めてビクビク震えながら言った

「私達は君の味方だよ。 ただみんな君を心配して探してるだろうから、連絡はしなくてはならないよ」

事情を大体理解した唐巣は天龍を優しく宥めて保護しようとした


「おい、お前達! その子供を渡してもらおうか…」

唐巣達の前に背の高く帽子をかぶった男ヤームと、背の低いヤンキーみたいな男イームが現れた

「先生…」

ピートは天龍を後ろに庇い唐巣を見る

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