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その一

次の日横島の家には
木乃香がお昼ご飯を持ってきた

「横島さん、お昼ご飯もってきたでえ~ 毎日ご飯大変やろ?」

木乃香は笑顔で温めたり準備を始めた


「嬉しいな~ 俺は毎日弁当かカップメンだからな~」

横島は頭をかきながら話した

「ダメだえ~ 横島さん、体壊したらどうするん?」

横島は苦笑いしながら

「俺は昔からこうだからな…」


木乃香は横島を心配しながらご飯を横島の前に用意した

「いただきます」


横島は喜んでたべた

だが横島はなぜか涙を流しながら食べていた

「横島さん、美味しくないん?」

木乃香が心配そうに聞いた


「いや美味しいよ。 めちゃくちゃ美味しい… でもなんか昔が懐かしくて……」


横島はかつてお腹をすかせた時、よくご飯を作ってくれた巫女の女の子を思い出していた…

懐かしくて懐かしくてしかたない
温かい味だった


木乃香は黙って横島が食べ終わると、抱き締めた


「横島さん、つらいなら思いっきり泣いていいんよ」

木乃香は優しく横島の頭を撫でた


「う… うっ… ううう…」

横島の声にならない泣き声が静に響いた

しばらくして横島が落ち着いて
木乃香を見て話した

「俺さ… 一人ぼっちなんだよ… 仲間も大切な人もみんな死んでしまった。 守るために… 俺一人残ったんだ… たまにふっと思い出すんだ… 幸せだった時間をさ… 温かいご飯なんて久しぶりだったからな~」


横島は照れながら木乃香に話した

木乃香は普段は明るい横島の悲しみや苦悩を知り
その心にしっかり残った


「辛くなったらいつでも言ってな~」

木乃香は笑顔で話した

「ありがとうな 木乃香ちゃん、もし困ったら言ってな。 俺が力になるからさ」


横島にとって木乃香は確かに大切な友人になっていた



その夜
横島は刹那と見回りをしていた

「刹那ちゃん…、木乃香ちゃんって強くて優しいな…」

横島はふと昼のことを思い出して刹那に言った


「横島さんは… お嬢様が好きなんですか…?」

刹那はなぜか気になって聞いてしまった

「俺は人を好きになる資格ないよ 木乃香ちゃんは大事な友達だよ」

横島は笑顔で話したが刹那は安心したような悲しいような感じだった


「横島さん…」


「木乃香ちゃんと刹那ちゃんも親友なんだろ? 仲直りしないか? 木乃香ちゃんはきっと受け止めてくれるぞ? 秘密を持ってもな」


横島の優しい笑顔に刹那は頷いた



それから
二、三日して横島はエヴァの家を訪れていた


「よっ! エヴァちゃんに茶々丸ちゃんどんな感じだ?」


「今度の金曜日に停電になる。 その日に戦う ネギが果たし状を持ってきたぞ」

エヴァは笑いながら話した

「あのガキに現実教えるにはエヴァちゃんは最適だな~ ところでもうすぐ昼ご飯だろ? 俺にもくれよ?」

横島がエヴァに言った

「横島… お前私が誰だかわかってるか? 「人形使い」「闇の福音」「不死の魔法使い」で真祖の吸血鬼のエヴァンジェリンだぞ!!」


エヴァは勝ち誇り言った


「エヴァちゃんはエヴァちゃんだろ? 飯くらい食わせてくれてもいいだろ~」

横島は普通に話した

「お前… 私が怖くないのか?」

エヴァは呆れて話した


「そんなこと言われてもな~ 俺の昔の親友も吸血鬼だったしな~ まあバンパイアハーフだったがな」


横島は懐かしそうに話した


「お前変わってるな…」


エヴァは横島に興味が湧いたようだった

「お食事です。」

茶々丸が当たり前に二人分のご飯を運んできた


「おー 茶々丸ちゃんありがとうな」

横島は茶々丸に笑顔で話した

「いえ、喜んでもらえて嬉しいです。」

茶々丸は笑顔で言った


「こらー!! 茶々丸! お前の主人を差し置いて勝手に食事を出すな~!」


エヴァは茶々丸のゼンマイを巻いてじゃれあっている


「二人共仲がいいな~」

横島は当たり前のゆうに食べながら話した


「横島! 貴様先に食べるな!」

エヴァが横島に突っ込む

「茶々丸ちゃん 美味しいよ!」

横島は満面の笑みで茶々丸に言った

「お褒めに預かり光栄です」

茶々丸は本当に嬉しそうだった…


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