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▼狐の夢・第一話

SIDE:タマモ

「おかえりなさい、タマモさん」
無機質なその声に

「ただいま、人工幽霊一号。 みんないる?」
そう返事をして、金髪少女は問いかけた。

「オーナーはオカルトGメンに出向かれており留守です。おキヌさんはまだ学校から戻られておりません。
シロさんもまだ外出中ですので、今は横島さんだけです」
という人工幽霊一号の答えに

「そう」
と興味なさげに返事をし、彼女は事務所の中に入っていった。

「ただいまー。 ねぇ横島、きつねうどん食べに連れてってよ。 おなかすいちゃ……っ!」
そう言いながらドアを開けた彼女は、最後まで言葉をつなぐことが出来なかった。

ドアを開けた彼女の目に、真っ赤な夕焼けを見ながら大粒の涙を流す少年の姿が映った。
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