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平和な日常~秋~2

さて二日目のお昼も前日同様に多くのクラスメートやその保護者と一緒の昼食になっていた。

競技自体は残りは大規模な大会の決勝ばかりであり、2-Aで残りの競技がまだあるのは料理大会の木乃香・超・五月と格闘大会の古菲だけである。

現在の2-Aのクラス別順位はすでに女子中等部ではトップであり、木乃香達の活躍の結果次第では中等部全体での一位どころか学園全体での順位もかなり上位に食い込める可能性があった。

ちなみに学年別順位や学校別順位も同時にあるが、こちらも女子中等部は善戦している。

まあ基本的に体育祭はスポーツ専攻の学科がある高等部や大学生に有利なことは否めないだけに、優勝を狙うのは流石に難しいが。


「へ~、決勝は豪徳寺先輩なのね」

この日も相変わらず賑やかな昼食だったが、話題の中心は残りの競技に出場する者達である。

そんな中でも特に古菲の格闘大会は相当盛り上がっているらしい。


「あの人は強いアル。 前から真剣勝負をしたかったネ」

龍宮神社の夏祭り以降は高畑に《気》を習ったり組み手をしたりと一緒修行する機会が増えてた影響からか、古菲だけでなく豪徳寺やその友人達も一般人を超えるような実力を身につけ始めているようだ。

流石に放出系の技は使ってないらしいが、《気》を使えるアドバンテージは大きいのだ。

結果として今年の格闘大会は実質的に古菲と豪徳寺達の独壇場らしい。


(相変わらずだよな~)

強い者と戦える喜びを嬉々として語る古菲に横島は懐かしさを感じつつも、違う世界の人間なんだなと改めて感じる。

強くなる喜びも戦える幸せも横島とは相変わらず無縁な感情であった。

一応魔族の魂もあるので全く理解出来ない訳ではないが、やはり横島には合わないらしい。



食後はそれぞれ別れて応援に行くことになるが、横島達は当然木乃香と超達の応援である。

ちなみに料理大会の決勝については、午前に和食部門と洋食部門がほぼ同時に調理をしていき審査も連続で行われていた。

午後は中華部門とスイーツ部門がほぼ同時に調理していき、審査も連続で行われる予定である。

これに関しては基本的に体育祭二日目は午後三時までに全ての種目を終えなくてはならないとの決まりから、異なる部門が同時に調理と審査することになっていた。

なお三時半からは体育祭の最後に全体イベントを行うため、事実上各競技の終了時間は三時になってるらしい。


「いや~、混んでるな」

そして横島達が料理大会会場に到着すると、すでに会場付近は多くの生徒で混雑していた。

例年ならば大学生や高校生の応援や見物人が多い料理大会だが、今年は超や木乃香の影響で中等部の子の応援も多いようである。

横島は超達や木乃香と一緒に会場に来たので周りから注目を集めてしまい、超達や木乃香は多くの人達から応援の声をかけられていた。

午後の決勝に出場する人数は二種目合わせて六人だが、そのうち三人は中学生であり加えて同じクラスなのだから異常なほどの注目度なのは当然だろう。



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