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平和な日常~秋~2

一方謎解きクイズラリーの夕映達は最後のチェックポイントまで進んでいた。

この日も様々なお題に苦戦したりもしたが、横島や友人達の助けも借りつつ順調に進んでいる。


「トップのグループはすでにゴールしましたか」

夕映達もかなり善戦したがトップチームはすでにゴールしていることを知ると、夕映達は少し残念そうな表情を浮かべた。

流石に優勝は無理だとは思っていたが、それでも諦めていた訳ではなく頑張っていたので純粋に悔しいらしい。

優勝チームはやはり大学生であり、前々から優勝候補と評判の高いチームである。


「十位以内に入れば結構ポイント貰えるはずだし、私達も行くわよ」

優勝も決まりクリア出来そうにないチームは早々にギブアップしてることも多いが、夕映達は推定十位前後なためハルナが夕映やのどかを励ましつつ先を急がせていく。

各種競技による入賞や取得ポイントは違いがあり、夕映達の出場する謎解きクイズラリーは十位以内は結構なポイントが貰える。

この競技は中学生でも十分入賞可能なので彼女達の活躍が珍しい訳ではないが、それでも今年の中学生としては夕映達が一番進んでいた。


「ねえ、これタマちゃんじゃあ……」

そんな彼女達だがのどかは友人達の状況を確認しようとインターネット上の体育祭特設サイトを見ていると、何気に保護者限定の野球大会の優勝チームの写真にタマモを発見する。

携帯電話から見ているので細かい顔まで判別出来ないが、タマモはよく目立つのですぐに分かったらしい。


「あれ、本当ですね」

「横島さんは確かミニ四駆の後は応援に行くと言っていたはずですが……」

何故タマモが野球大会の優勝チームに写っているのか疑問に感じる夕映達だが、調べてみるとミニ四駆大会の優勝者の写真にもタマモが写っている。

野球大会の写真は大人数での集合写真なので個別の人は分からないが、ミニ四駆大会は横島とタマモが二人だけなので顔まではっきりと判別出来ていた。


「野球大会の応援でも行ったのかな?」

競技に参加してないはずのタマモが素晴らしいほどの笑顔で写る写真に、夕映達は思わず笑ってしまうが流石に横島が野球大会に参加したことには気付かなかったらしい。


「はあ……はあ……はあ……」

さて夕映達の最終順位だが、見事八位に入賞して中学生では最高順位に終わった。

最終チェックポイントからゴールまで全力で走った為にゴールと同時に疲れたように座り込むが、彼女達がもう少し体力があれば七位になれたことから少し悔しそうでもある。

ちなみに夕映達の弱点はやはり運動系の課題であった。

謎解きやクイズは横島や友人達の協力ですんなり解決したが、体力を使う課題や運動する課題に思った以上に苦しめられたのだ。

疲労という意味では本来は幽霊のさよは感じないはずなので運動系の課題に向いてるようにも思えるが、天然っぷりを発揮したり運動オンチっぷりを発揮したりとさほど役に立ってない。


「来年の為に運動の特訓が必要ですね!」

そんなさよはゴール早々に来年の為に特訓を誓うが、実は最近タマモと一緒に見てる一昔前のスポ根モノのドラマに影響されてるだけだったりする。

タマモとさよは最近テレビを見てるせいか、いろいろな番組に影響を受け始めていた。



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