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平和な日常~秋~2

さて日付が変わって体育祭二日目になるが、この日も前日と同様に庭の手入れや頼まれた弁当を作って朝の時間を過ごす。

その後弁当を予約者に渡してさよを送り出すと、横島はミニ四駆大会に参加する為に大学部近辺にタマモと向かうが、この日は前日と違う空気が会場を包んでいる。


「二人とも遅い!」

そんな会場に入った横島とタマモを待っていたのは、チアリーディングの衣装を来た美砂達や店の常連の女子中高生や大学部の知人からなる横島の応援だった。

総勢三十人近く来ているのは流石に横島も驚くが、昨日はかなり横島にアウェーな空気だったのでそれを聞いた者が応援に来てくれたらしい。

体育祭も二日目になると、前日に負けた者達などは結構暇なのだ。

元々注目度が低くマイナーな大会なだけに、部外者の大人数での応援は珍しいようである。

結果ミニ四駆大会会場は例年になく賑やからしく、横島はそんな環境で試合に臨むことになった。



「審査員って難しそうやね」

同じ頃料理大会の会場に居た木乃香は超と五月と一緒に大会運営側から決勝の説明を受けていたが、決勝進出者は他の部門の審査員になるという説明に少し驚いている。


「去年はなかったことネ」

決勝における審査の話は昨日までは全くなかったらしく急遽決まった話らしい。

他の進出者も驚く者が多く中には自分の料理に集中したいと言う者も居たが、決定事項として伝えられたため拒否権はなようである。

本音を言えば他人の料理を評価するほど精神的な余裕がない人が多いのであろう

結局決勝進出者達は一般審査員として一日評価に加わることになった。



一方謎解きクイズラリーの夕映達は、前日の最終チェックポイントからの出発になっている。

現在夕映達の順位は十八位となっているが、かなり高い順位だった。

この競技は全体的に運の良し悪し次第で順位が決まるので、同じ中学生でも夕映達より上位に何組かいるが決して悪い順位ではない。

夕映達の場合は謎解きが必要な問題は横島や超達に聞いてすぐに解いているのだが、チェックポイント毎にあるお題が問題である。

昨日のような食べ物系は不利だし、テレビゲームなどの日頃馴染みがないお題も苦戦していた。



そしてメイン会場の総合スタジアムで陸上をしてる明日菜達だったが、明日菜は陸上の短距離を中心に何種目かで今日の決勝に進んでいて。

他にも美空やあやかや裕奈などが、それぞれの得意分野で見事決勝進出している。

ちなみに陸上競技では父兄による種目も結構多く、あやかの父と千鶴の父も短距離二種目で決勝に残っておりこちらはいろいろな意味で注目を集めていた。


最後に体育祭のラストを飾る全体イベントについてだが、体育祭の全体イベントは近年では生徒のみならず保護者や教師までもが加わるイベントが行われている。

ただ麻帆良祭と同じく全体イベントは盛り上がることは盛り上がるが、全体としてイベントの制御が難しく暴走などして採点中止になることも少なくない。

イベント内容もイベント開始三十分前までは秘匿されており、事前に小細工など出来ないように考えられていた。


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