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平和な日常~秋~

さて葡萄を満喫した一行は梨や柿も味わっていくが、実際にそんなにたくさん食べれる物でもない。

ただ一定の量はお土産に持ち帰れるので、美味しそうなのをそれぞれ選びながら収穫をしていく。


「これはおいしいよ」

「タマちゃん凄いね。 なんで美味しいのわかるんだろう」

そんな収穫をする一行だったが、少女達に美味しい果物を見分けて教えていたのはタマモである。

クンクンと匂いを嗅ぎながら美味しい果物を見分けるタマモを真似してみんな匂いで美味しい果物を探すが、当然人間の嗅覚で見分けなんて出来るはずがない。

普通ならばタマモの嗅覚が不思議に思われるかもしれないが、横島や超よりは普通の行動なので褒められる以上のことは全くなかった。

横島のことだからタマモには、美味しい果物の見分け方を来る前に教えたんだろうと考えたようである。


「こうやって収穫したての物を食べると、スーパーで買うのより本当に美味しいから不思議だわ」

「市販の生鮮食品は運搬や販売する時間を計算してる収穫するから、収穫が食べ頃より早いそうよ。 それに生鮮食品は基本的には収穫してすぐが一番だって言うし」

一方明日菜は木乃香達と一緒にいつつ結構バクバクと果物を食べていたが、市販の物と明らかに違う味に驚きを感じてるようだった。

そんな明日菜に刀子は思わず教師としての癖が出たのか、市販品の説明をしてしまう。


「でも横島さんの店の物は美味しいですよ」

「それは横島君だからだと思うわよ。 一流の料理人は目利きも出来るって聞くしね」

市販品と収穫したての物を比べると分かるのは、やはり横島が普通じゃないという事実である。

無論明日菜も刀子も元々横島が一流と呼べる腕前があるのはすでに理解してるが、実際にいろいろ経験すると余計に実感するらしい。


「横島さんも仕入れはいろいろ工夫してますからね。 朝市や市場から買って来たり雪広グループに注文したりと食材によって仕入れを使い分けてるのですよ」

話が横島の仕入れに及ぶと近くで話を聞いていた夕映が補足するように説明を始めるが、やはり夕映は横島の仕入れにも興味を持って見ていたらしい。

そもそも横島が基本的な食材の仕入れを異空間アジトから麻帆良に変えたのは、夕映が産地や仕入れ方法に興味を持ったからに他ならない。

まあ多少量を水増しする時には異空間アジトから持って来てるが、基本的には麻帆良で買い付けていた。

以前にも何度か説明したが生鮮食品は朝市や市場から仕入れてるし、物によっては雪広グループから仕入れたりもしている。

他にも最近は土偶羅が芦コーポレーションとは別名義で設立した、食品輸入業者からも一部の食材を仕入れたりしていた。

この会社に関しては元々は横島が好き勝手に使った食材の仕入れをごまかすために、わざわざ土偶羅が設立した会社だったりする。

本来は魔法協会などに怪しまれた時の為の対策の一貫だったのだが、当の魔法協会が横島の仕入れなど全く興味を持たなかったために無用になってたのだが夕映が仕入れに興味を持った影響で役に立った会社だった。


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