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平和な日常~夏~2

朝食を食べ終えて少し休憩をすると、今後は高畑と交代して横島の運転でバスは出発する。

途中もう一度休憩を挟むが後は順調にバスは進み、海に到着していた。


「海だー!!」

到着まで待ちきれないといった感じの少女達は、到着早々海に向かって走っていく。

中にはすでに服の下に水着を着て来た者もおり、バスの中で服を脱いで水着になる者まで居たりする。


「これがうみの匂い?」

一方タマモは見渡す限りの海と砂浜に走っていく少女達を見ながら、潮風の香りを感じ少し驚いていた。

普通の人でも感じるほどの潮風の香りはタマモにとってはかなり強烈であり、思ってた以上に強い匂いにビックリしたらしい。


「おーい、貴重品は纏めて預かるから置いていけよ」

そして横島はと言えば、高畑や刀子達と一緒に敷物やピーチパラソルをバスから降ろして準備している。

到着早々に海に走る少女達に貴重品を置いていくように告げるなどもするが、とりあえず砂浜の場所を確保するのが先決だった。

この時はまだ朝の九時前だったがすでに砂浜には結構な数の人達がおり、横島達が確保するような広い場所は残り僅かである。

とりあえず残ってる場所に大きなブルーシートを敷いて場所を確保していく。


「これ学園の備品っすか?」

「ええ、借りて来たの。 うちの学園はイベントとか多いから。この手の備品はたくさんあるのよ」

そのままブルーシートを敷く横島だが、ブルーシートの隅に麻帆良学園の名前が書かれてるのを見つけ少し驚く。

どうやらブルーシートやビーチパラソルは学園の備品らしくバスと一緒に借りて来たらしい。


「いや~、天気よくってよかったね。 今日は焼けるわよ」

横島と大人組が準備をしてる頃、到着早々に飛び出さなかった少女達とタマモやさよは着替えをしていた。

ほとんどの少女は今年始めての海らしく嬉しそうであり、中には日焼け止めのクリームを塗る子もいる。


「なんか下着みたいで恥ずかしいですね」

「そういえば海やプールは経験がないんでしたね。 体調は大丈夫ですか?」

そんな中みんなに促されるままに着替えるさよだが、どうしても水着が恥ずかしく感じてしまうらしい。

微妙に恥ずかしそうなさよに夕映やのどかは、以前病弱だったという話を思い出して心配する。


「あっ、はい。 体調はすっかりよくなったので大丈夫ですよ。 ただ水着が恥ずかしくって」

「こんな言い方はよくないかもしれませんが、いいんちょや那波さんに比べたら目立たないので大丈夫ですよ」

体調の話なんかよりも水着への恥ずかしさでいっぱいなさよだが、夕映に指摘されたようにあやかや千鶴を見ると彼女達はそのスタイルを生かすような結構きわどい水着を着ている。

そんな彼女達の水着姿に何故かさよが興奮気味にキャーキャー騒いでしまい爆笑が起きるが、こればっかりはテレビで水着を見た時とは違うリアルなインパクトが大きかったのだろう。



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