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平和な日常~夏~2

その後横島は自分達が取った金魚を帰りに受け取る約束をして移動をする。

普通ならばすぐ受け取るのだが、横島が取った量が量だけに帰りに受け取るように頼んだのだ。

横島はとしては数匹貰って後は返そうかとも思ったが、タマモが家族が増えたと喜んでいるので貰って帰ることにしたらしい。


「いらっしゃい! 今日は肉まんの割引中ヨ。 麻帆良祭で人気の麻帆良カレーまんもあるネ」

金魚すくいを後にした横島達はそのまま屋台を見ながら歩くが、途中でよく見知った屋台というか路面電車の超包子を見つけていた。

流石にテーブルなどはなく持ち帰り専門にしてるらしいが、肉まんやカレーまんなどに加えて麻帆良祭で出していた味付きフライドポテトなんかも販売している。

しかも超鈴音が自ら売り子をしており、道行く人々に超包子をアピールしていた。


「相変わらずよく働くな~」

「超包子は去年の麻帆良祭で人気が出て以来、学園内のイベントや祭りにはほとんど全て出店しているです」

なんとなく超包子は居るような気がしていた横島だが、当然のように祭りに出店して働いてる姿には素直に感心するしかない。

夕映いわく麻帆良市内のイベントや祭りは超包子が出店しないイベントはないだろうとのことだ。


「いいところに来たネ。 これはサービスアル」

超包子に驚く横島だったが、超は横島達の姿を見つけると笑顔で肉まんをサービスだからと横島達に渡していく。

どうやら先日雪広グループと一緒に発売したフレンチカレーは食事としても中華まんとしても人気なようで、麻帆良祭の宣伝効果もあり超包子は連日繁盛してるらしい。

近いうちに大学生を中心にした新しい路面電車の店舗が複数開店するので、よかったら来てほしいとちゃっかり宣伝もしている。

そんな超からのサービスを受けた横島達だが、その後も屋台や出店を見物しては買い食いをしたりしていく。

途中から美砂達や千鶴・あやか・夏美の三人組やまき絵などの運動部四人組が合流するなど、どんどん人が増えて行き大人数になってしまう。

必然的に一人だけ男である横島は男子学生から嫉妬の篭った視線を集めるが、周りを女の子が固めてるため横島に近付き嫌がらせをしたり絡むことすらできない。

しかも横島と木乃香は例の写真で顔が知られているので、二人が一緒だと余計に目立っているようだった。


「あっ、わたあめがあるよ。 タマちゃん食べる?」

大人数で賑やかに移動する横島達だが、誰かが買い物をすると当然全員止まってしまう。


「じゃあ、わたあめ食いたい人は?」

木乃香達や千鶴達は遠慮するが美砂達やまき絵達は結構横島におねだりをするので横島が食べ物をおごるが、人数が人数だけに一度に結構な量を買うことになっていた。

加えて食べ物以外にも射的などの遊びやゲームにも挑戦するので、横島達一行は更に目立ってしまい出店ハンターとあだ名されることになる。

無論横島が目立っていたことは言うまでもないが、明日菜やあやかなども結構張り合ったりして活躍してしまい集団として出店泣かせだったことも理由にあった。



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