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GS横島 運命と戦う者

横島は通信機のスイッチを切ってラプラスを見た


「俺が何をしたって言うんだ?」

横島は少し険しい表情でラプラスに問いかけた


「君が私の予知を超えたのは、一つだけだ… 君がルシオラを選んだ事だ」

ラプラスはいつの間にか真剣な表情になっていた


「どういう意味?」

ルシオラは思わずラプラスに聞いてしまった


「アシュタロスの戦いは、未来が一番不安定だったのだよ。 原因は横島忠夫と、美神美智恵の二人だ。 アシュタロスをも出し抜く横島忠夫の奇跡の可能性… それと時間移動を何度もして、未来を変えようとした美神美智恵によって、時空間はかなり乱れたからね…」

ラプラスの話を横島達は険しい表情で聞いていた


「お前の予知では、俺はどうなってたんだ?」

横島は何を変えたのか知りたかった


「私が100年前予知した時、君は今も美神令子と共に生きていた。 そして、ルシオラはあの戦いで死んでいたのだよ」

ラプラスの話に、横島とルシオラは衝撃わ受けていた


ルシオラは震えながら、横島を見た

横島は静かに震えるルシオラを優しく抱きしめた


「何故未来が変わったんだ?」

横島は再びラプラスに問いかけた


「それは私にもわからない。 今回も、アシュタロスや神魔界や美神美智恵の行動など、様々な要因が重なり合って出来た結果だ。 美神美智恵も、未来を変えた。 だが彼女が変えたのは、美神令子と言う犠牲をルシオラに変えただけだ。 そして、それが人間の限界だ。 君はそれを超えたのだよ。 君がルシオラを選んだ結果… ルシオラの犠牲が消えた。 有り得ないのだよ。 死ぬ者を変えるのは人間にも可能だが、死ぬ運命を消すのは人間には不可能なのだ」

ラプラスの話に、ルシオラ達神魔は言葉がでなかった


「それで、何か問題はあるのか?」

横島は一人冷静にラプラスを見た


横島は自分が選んだ未来にルシオラが居る

その結果は嬉しい物だった…


変えられない未来を変えたことは、どうでも良かった


「君達は問題無いさ。 美神美智恵と美神令子は、不幸になったがな…」

ラプラスは再び不気味な笑みを浮かべていた


「そいつはどうでもいいよ。 お前が俺を呼んだ理由は?」

横島は美神親子の話題は興味が無かった

最早、会うことも無いと思っていたのだから…


「君達に伝えなければならないことがある… これから先の未来は、私にも見えないのだよ。」

ラプラスは楽しそうになり話し出した


「そんな馬鹿な… ラプラスが未来を見えないだと!?」

声を荒げたのはワルキューレだった


「ああ…、原因は美神美智恵と美神令子だ。 彼女達がした時間移動は20回以上だ。 その結果、時空間に乱れが起きたのはさっき言ったな? その乱れで、未来が見えないのだよ。」

ラプラスは楽しそうに話していた


「なんでそんなに楽しそうに話すんだ?」

横島は険しい表情でラプラスに聞いた


「君達にはわかるまい… 未来が見えるつまらなさを… 結果の見える物語ほどつまらない物はないからね…」

ラプラスの言葉に横島達は無言で見ていた


「さて、これが最後だ。 私に君の未来を見せてくれないか? すでに人間では無い君だから、私の見る未来に意味は無いがな…」

ラプラスの話に、ルシオラ達は険しい表情になる


横島は今や人間を越えている

その為、ラプラスの見る未来は変わる可能性がある


だが…

ルシオラ達はラプラスの話を完全に信じていないし、疑っていた


「別にいいよ。」

横島は簡単に話して、ラプラスに髪の毛を渡した


「横島さん!?」

「横島!?」

「ヨコシマ!?」


小竜姫、タマモ、ルシオラは、あまりに簡単にラプラスに髪の毛を渡した、横島に驚いて声をかけた


「別にいいだろ? 未来なんて変わるんだ。 奴がそれを証明したんだ。 不幸な未来なら変えればいいだけさ」

横島は軽い口調で話していた


横島は結果的に、ルシオラの未来を救えたことを喜んでいた


そして、今を大切に生きて、今を守る


それでいいと思っていた

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