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新しき絆

「横島さんはGSにならないんですか!?」

横島の話に驚いていたのはピートだった…


「いや、ならないとは言ってないよ。 ただ、GSにこだわっては無いけどな~」

横島は少し慌てて否定した


つい話してしまったが、ピートに話す内容では無かった

ピートに話せば、唐巣に伝わり、令子に伝わる

それは避けたかった…


「横島君は美神さんの色香に惑わされてGSやってるんだもんね」

愛子は笑いながら話した

「悪かったな… どうせ俺は色香には逆らえんよ!」

横島は少し拗ねたように話した


(色香か…)

横島は一瞬否定しそうな自分に、心の中で苦笑いしていた


最早令子に色香は感じない

いや、逆に嫌悪を感じていた


「ウフフ… 横島君らしいわよね」

愛子はそんな横島を笑っていた


「ああ、俺はそんな奴だよ! どうせ就職するなら、もっと色香のある女が居る仕事がいいからな!!」


横島は拳を握りしめて話した


「横島さんは変わらんノー…」

タイガーはそんな横島を笑って見ていた

「横島さんは才能もありますしね… GSは天職な気がしますけどね…」

ピートは少し考えて話した

横島の才能は誰もが認めていた

そして、誰もが美神事務所に就職すると思っていた

こんな話した今も、ピート達は辞めるとは思っても居なかった

今まで、何があっても辞めなかったのだから……


「私も横島君はGSになるべきだと思うわ!」

そんな中、愛子は力を込めて話した

「なんでだ愛子?」

横島は不思議そうに聞いた

「横島君は変わってるのよ… 人と妖怪を同じように見てるもの… 私のような妖怪からしたら、そんな人にGSをして欲しいわ」

愛子は少し真面目に横島を見つめて話した

「僕もそう思いますよ。 横島さんのようなGSが増えれば世界は変わると思います」

ピートも愛子の話な乗った

愛子とピートは理解していた

横島の優しさがいかに人外を救ってきたのか…

「お前ら… 俺が変人なのを馬鹿にしとるのかー!!」

横島はいじけたように怒ってボケた


愛子達は横島のボケに笑ってしまった

(俺には無理だよ…)

横島は笑いの中

心の中で呟いた…



結局その日

横島は進路を決めれなかった……


あれから月日がたち…

もうすぐ一年……


横島は平和な街を一人歩いていた…


「横島!」

そんな時、横島は後ろから声をかけられた

現れたのはタマモだった

「学校終わったの? 狐うどん食べに行こう!」

タマモは横島の腕を引っ張り歩き出した

「お前は本当に狐うどんが好きだな~」

横島は感心したような呆れたようなかんじで話した


タマモが横島を見つけたのは偶然だった…

タマモは前と変わらない感じで横島に話しかけた


いろいろ過去を知って考えたが…

自分は知らないふりをして、横島の味方になることにした


それがタマモが悩んだ末、決断した結果だった

今の横島には信用出来る味方が必要だ


それなら何も知らない味方も必要だろう…


タマモなりに、横島のことを考えた結論だった


横島も言葉とは違い嫌では無かった

辛い過去を持つタマモが、幸せそうな姿を見るのは嬉しかった…


結局、横島とタマモは、うどん屋に行って狐うどんを食べていた

「本当にうまそうに食べるな~ ほれ」

横島は油揚げを美味しそうに食べるタマモに、自分の油揚げをあげた

タマモは満面の笑みで横島の油揚げも食べていた


何気ないやりとりだが、横島を癒やしていた


現在の横島を支えていたのは

魔鈴の優しさと

シロ、タマモの無邪気さと

雪之丞の協力だった


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