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平和な日常~夏~

いろいろな家具を買った横島だが、配達を頼みこの日は帰宅していた

帰宅後はタマモと一緒にお風呂に入って頭を洗ってやったりと、本当の親子や兄妹のような時間を過ごしていく

風呂上がりは一緒にテレビを見ていたが、タマモは料理番組や旅番組が今のところ好きらしい

というのも他の番組はイマイチ意味が分からないらしく、バラエティーなどは特に理解出来ないようなのだ

途中で疲れたのか狐形態に戻り横島の膝の上に普通に子供が椅子に腰掛けるように座っていたが、横島もタマモも特に気にすることはないらしい

ただふさふさの九尾がゆらゆらと揺れてる姿はとても愛くるしい姿で、さよが特に気に入ったらしくタマモを可愛いねと何度も褒めていたりする

そんな同じリビングではハニワ兵が相変わらずの様子でテレビを見ながらのんびりとタマモの新しい服を縫っており、こちらはこれから夏に向けて着るような薄手の服を作ってるようであった


(参ったな)

その後タマモが先に眠ると横島はノートパソコンで土偶羅からの報告に目を通すが、相変わらず頭が痛くなるような情報も少なくない

特に魔法世界絡みの情報は調べれば調べるだけ頭が痛くなるものが多かった

基本的に横島が目を通すのは明日菜が絡む件くらいだが、土偶羅はすでにメガロメセンブリアの最重要国家機密などまで調べ尽くしており調べれば調べるだけ横島は気分が悪くなる

歴史を見ても分かるが国家の裏側は決して綺麗事では済まされないのだ

まあ横島はメガロの裏側などどうでもいいが、問題はメガロメセンブリアの最重要機密を調べた結果明日菜が魔法世界を維持する鍵を握る存在だとのことが正確に判明したことだろう


(これは……)

しかもただ鍵を握る存在ならばまだいいのだが、問題はアスナ姫の立場や扱いである


(魔法世界の継承者が道具や兵器扱いか。 腐ってるな……)

珍しく苛立ちの表情を見せた横島は思わず拳を握りしめてしまう

魔法世界を創造した創造主の血筋の者であり本来は魔法世界の正統な継承者であるはずのアスナ姫だが、彼女は数百年も前から人ではなく魔法世界を維持管理する為の道具のような扱いを受けていたのだ

それも同じ創造主の血筋のウェスペルタティア王家の者によって……

魔法世界を管理する鍵である創造主の掟の最後の鍵を現在使用出来るただ一人の存在がアスナ姫であり、本来ならば世界を統治や導く者でもおかしくはない

それが数百年も前からウェスペルタティア王家の者により道具や兵器として、特殊な魔法により眠らされ必要な時にたけ使われる生体兵器のような扱いだったのだ

それを辞めさせ助けたのが、アリカ女王とナギ・スプリングフィールドなのである


(本来は代々血脈に受け継がれるはずの継承者を道具として固定して、王権の最終兵器として使ってたとはな)

本来創造主の掟を扱える継承者は王家の血筋に受け継がれて代々続いていくシステムだったらしい

それをアスナ姫が生まれた当時のウェスペルタティア王が、アスナ姫を特殊な魔法で眠らせることにより年を取らないようにして半永久的な王家の道具件兵器として確立したようである



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