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その一

3日後、横島は学園長室で、学園長と高畑と話をしていた


「戸籍と家は用意した。 横島君に一つ頼みがあるんじゃが…」

学園長は横島に書類を渡しながら話した

「なんです? ある程度なら引き受けますよ。」

「実は木乃香の事なんじゃが… 魔法のがバレたのはいいんじゃが、この前もそうだが木乃香は狙われる時がある。 木乃香の父親は関西呪術協会の長でな、わしは関東魔法協会の長なんじゃ、この2つが仲が悪くての~ わしと婿殿は仲良くやりたいんじゃが敵も多い。 それで木乃香を守ってやってほしい。 木乃香にはすでにもう一人同い年の護衛がいる。 彼女を助けてやってくれんかの~」

学園長は愚痴気味に、困ったように説明をした


「いいですよ。 木乃香ちゃんはいい子ですしね」

横島は此処に住むきっかけをくれた木乃香を思い、すぐに話を受けた


「それは良かった。 仕事はここの警備員をせんか? 裏の仕事だが木乃香の護衛も含めて給料を出そう」

学園長は仕事の書類を横島に見せた


「わかりました。 これでいいですよ」

「じゃあ、木乃香の護衛を呼ぶから、街の案内などをしてもらったらいいじゃろう」

学園長は横島との話が終わると、もう一人の護衛を呼んだ


「桜咲刹那です。 よろしくお願いします」

刹那は横島を伺うように、固い表情で挨拶した


「横島忠夫だ、すまないがよろしく頼むよ」

横島は刹那に笑顔で挨拶をした


それから二人は街を歩きながら、詳しい話していた


「横島さんは魔法使いなんですか?」

刹那は横島の実力を図るように聞いた


「俺は魔法使いじゃないよ。 戦いはある程度出来るけどな~」

横島が軽く話した為、刹那は横島が強いのかよくわからなかった

木乃香の護衛を一緒にやる以上、横島の実力が気になった


「横島さん、失礼ですがあなたの実力を知りたいのですが…」

刹那が真剣な目つきで横島を見ていた


「うーん、いいよ。 目立たない場所で戦ってみるか?」

横島も刹那の実力を知った方がいいと判断して、人目につかない場所に向かった


そして森の中の広場で、二人は向かい合っていた

「刹那ちゃんは剣術が得意なんだろ? 一応、寸止めでな」

横島は神剣を構えて刹那は夕凪を抜いた


「横島さん、行きます!」

刹那は声をかけると同時に走り出して、横島に接近して斬りつけてた!

「斬空閃!」

キーン!

横島の神剣で攻撃は受け止められた、刹那は続けて攻撃をしかける

「斬岩剣!」

キーン!

キン!キン!キン!キン!キン!

二人は実力を確かめるように打ち合うが、刹那の剣は全て受け止めて流される


「こっちからいくよ?」

横島は刹那に見えるギリギリの速さで刹那に斬りかかる

キン!

パーン!

刹那の夕凪が弾かれて、神剣が刹那の首筋で止まる

「参りました。」

刹那は悔しそうに話した

「刹那ちゃんは十分強いよ。 ただ俺の方実戦なれしてるだけさ。」

横島は笑顔になり刹那を見た


「横島さん強いですね。 今度また手合わせをお願いします。」

刹那は横島の強さに驚き、頭を下げた


「いいよ。 可愛い女の子の誘いは断れないしな~」

横島にそう言われた刹那は、少し顔を赤らめた…


「じゃあ横島さんの家に案内します。」

横島は刹那に連れられて新しく住む家に着いた

その家はかつてルシオラと一晩だけ一緒にいた、別荘に似た家だった…

横島はその家を見て、懐かしそうな悲しそうな目をしていた

刹那はふと見た横島の表情に見入ってしまった

「横島さん? どうかしましたか?」

「いや、昔を思い出しただけだよ。 いい家だな~ 気に入ったよ」

横島の言葉が気になったが、深くは聞けなかった

それから二人は、家に入って話をした

「木乃香ちゃんは魔法を知ったから隠す必要ないよ 友達なんだろ? 仲良くしなよ。」

横島は学園長から木乃香と刹那が小さい頃からの親友だが、最近刹那が避けていて、木乃香が悩んでいるのを聞いていた

「いえ、私は身分が違いますし、遠くからお嬢様をお守れたら満足ですから…」

刹那は少し寂しそうに微笑んでいた


「自分が人間じゃないこと気にしてるのか?」

刹那は一瞬で険しい顔になった!

「なぜそれを!」

「俺には心眼があるから見えるんだ。 それに、俺も人じゃないからな」
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