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その一

横島は震えながら令子を見た

「み…みかみさん…… たすけて…」

必死に横島は助けを求めた

令子はヤレヤレ…と言った表情で小竜姫を見た


「小竜姫様、何とか他の方法になりませんか? 横島クンと結婚するなんて正気じゃないわよ?」


「無理です。 竜神族の掟は絶対です!」

小竜姫は満面の笑みで答えた


(逃がさないわ… 横島さん。 これで、ヒャクメに自慢出来るわ~)


小竜姫は横島を連れて帰ろうとした


「ちょっと小竜姫様!? 明日はどうするの?」

令子は慌てて小竜姫を止める


「うーん… 誰か変わりをよこします。 私は横島さんの修行で忙しくなりますから」

小竜姫は幸せそうに微笑んで横島を捕まえたまま帰っていった……


残ったのは呆けた表情の令子だけだった……



それから横島は…



「ヒー!! 小竜姫様~! 許して!! もう覗きなんてしませんから」

「ダメです! 今日の修行はいつもの倍ですからね」


「夫婦なら布団の中で修行しましょー!」

「横島さんが私に勝てば、いつでも構わないですよ~」



妙神山は毎日騒がしい日々だった

横島は

最初こそ、辛くて逃げ出そうとしたが…

何だかんだ言っても、小竜姫との生活は楽しかった

そして小竜姫は

横島のセクハラは直らなかったが…


それはそれで幸せな生活だった



二人は僅か5年後…

結婚することになる

目の前の小竜姫との初夜の為、横島は信じられない成長をしていったのだ



だが…

横島は真実をとうとう知ることは無かった


あの時

横島が偶然滑ったのではなく

全て小竜姫が仕組んだ罠だったことに……


そして初夜の夜…


「横島さん… 優しくして下さいね…」

小竜姫は顔を赤らめて横島にお願いしたが…

内心は違うことを考えていた…

(うふふ… やっぱり才能がありましたね~ 美神さんから奪い取った価値がありました♪)


小竜姫は横島に抱かれながら、幸せをかみしめていた



結果、二人共幸せならいいのだろうか……?


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