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平和な日常~夏~

買い物を終えた横島は店に戻り営業を再開して、美砂達にお礼としてケーキをご馳走するなど相変わらずだった

ほどなくして今日もビッケとクッキが来たので、タマモと桜子はビッケとクッキと庭に行き他の猫達とも一緒にひなたぼっこしたり遊んだりして時間を過ごしていく

そのまま時間が夕方になると美砂達はビッケとクッキを連れて帰ってしまい、タマモは再び店内に戻るが流石に疲れたのか少し眠そうになっていた


「タマモ、寝るなら二階に行こうな」

しばらく様子を見ていた横島だが、タマモが本格的にこっくりこっくりと眠り始めると抱き抱えて二階に連れていく


「いや、おきてる」

「でも眠いんだろ? さよちゃんとハニワ兵が居るからいいだろ? 俺は一階にいるぞ」

二階に連れて行きタマモを布団に寝かせる横島だったが、どうやら一人になるのが嫌らしく寝ないと横島の服を掴んで離さない

ただ眠気には勝てないようで相変わらず眠そうであり、まさに睡魔との戦いといった表情だ


「大丈夫ですよ。 私達が一緒に居てあげますから」

「ぽー!」

横島とさよとハニワ兵で大丈夫だからとしばらく説得すると、渋々納得したようでさよとハニワ兵が見える場所に居るならと横島の服を放す

まあ本心では離れたくないのだろうが、あまり横島を困らせるとダメだとの理性も働きさよとハニワ兵が居るならなんとか我慢出来ると思ったらしい

そのままタマモを二人に任せた横島は、一階に降りて店番を頼んでいた木乃香と交代していた


「やっぱり可愛いな~ ウチ一人っ子やから、あんな妹が欲しいかったんや」

瞼をとろんとさせて睡魔と戦っていたタマモが木乃香は気に入ったらしい

実は桜子達が帰った後は木乃香がタマモに絵本を読んであげていたのだ


「仲良くしてくれると助かるよ。 この辺りに友達居ないからさ」

「ええ子やからすぐに友達出来ると思うえ」

昨日はかなり人見知りというか慣れない感じだったが、今日はだいぶ自然な感じになっている

木乃香にもすでに慣れており、木乃香や桜子が居れば横島が厨房に入っても不安げになることは無くなっていた

正直タマモがどうなるかは横島も分からない部分があり、木乃香や桜子に慣れてくれてホッとしているようだ



一方二階ではタマモが眠る傍らでハニワ兵が相変わらずタマモの服を縫っており、さよがタマモを静かに見ている

実はハニワ兵は異空間アジトからたくさんの生地や裁縫道具にミシンまで持ち出しており、横島宅のリビングはいつの間にか縫製場所のようになっていた

今は横島の寝室でタマモが寝てるので手縫いで何かを作っているが、そんなハニワ兵の目の前には今月号のファッション雑誌がある

もちろんこれは横島が買った物ではなく、ハニワ兵が裁縫道具と一緒に異空間アジトから持ち込んだ雑誌だった

どうやらハニワ兵が土偶羅に頼んで手に入れた雑誌らしいが、ハニワ兵はちゃんと流行を考えて服を作っている


「可愛いですね」

「ぽー!」

完成したTシャツをさよに見せたハニワ兵は、褒められると嬉しそうに声をあげていた



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