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真の歴史へ・その四

その後鬼道の指導により表向きは平静を取り戻したクラスだったが、やはり根本的な解決には至らぬままだったが一応クラスは落ち着いていた

結局かおりは相変わらず一部の取り巻き以外とは口も聞かず目も合わせないし、他のクラスメートもかおりと一部の取り巻きには関わらないまま状況が固定している

そんな状況は生徒達にはあまり良くはないが、鬼道を始め教師陣としては問題を起こさない以上は指導に限界があるのも確かだった

おキヌ・小鳩・愛子の三人なのだが、おキヌと愛子は状況に困惑してるというのが正しいのかもしれない

少なくとも二人はかおりと対立するつもりなど全くないし機会があれば仲直りしたいとは願っているが、周りの状況がそれを許さなかった

そして小鳩だが彼女はおキヌと愛子と微妙に違い、かおりとの仲直りは正直あまり望んでいなかった

むろん二者択一のどちらかと言えば仲直りはしたいが、だからと言って自分から何かしようとは考えてない

これは貧乏神の影響で複雑な人間関係を歩んで来た小鳩ならではの価値観なのだが、合わない人は結局合わないからと半ば諦めの境地に達している

貧乏神の影響で仲が良かった友達でさえ簡単に手の平を返し冷たく避けられる事も決して珍しくなかった小鳩は、見た目以上に人間関係にはシビアだった

普段は横島達などの信頼出来る者に囲まれてるのであまり目立たないが、小鳩の他人に対する距離感はおキヌとは違いがあるのだ



さて六道女学院でそんな事があった間に、横島達は人狼を保護して事件を一応の終息に導いていた

横島達はそれで一息ついていたが警察側はそれでは済むはずはなく、むしろ問題が大きくなっている

最早問題は辻斬り事件云々ではなく、国際テロ組織の問題に移っていた

事態の深刻さに警察庁公安部が事件の捜査に密かに動き出すなど様々な動きがあるが、こちらは情報収集をしているルシオラやヒャクメが頭を痛めてるくらいだ



そしてこの日、横島とタマモは唐巣に頼まれてある依頼の助っ人として教会を訪れていた


「原因不明の動物霊ねえ……」

唐巣から報告書を渡されたタマモはその内容に僅かに考え込む


元々は別のGSが受けた依頼で、内容は至って普通で何処からか現れる動物霊を除霊して欲しいという物だった

しかし何度動物霊を除霊してもまたすぐに違う動物霊が現れる事から、原因の調査と解決を唐巣が頼まれたらしい


「先日私が調査したところ、相手が死霊使いの可能性が受かんでね。 いろいろ調べた結果、相手が妖怪か動物の可能性が高くなったんだよ」

横島とタマモに唐巣は調査の結果を伝えていくが、相手が妖怪か動物の死霊使いだとすれば厄介だった

ただでさえ死霊使いは厄介なのに相手が人間より霊的能力が高い妖怪か動物となると、人間以上に厄介な相手である

唐巣とピートは死霊使いの追跡を何度か試みたが、失敗に終わっていたのだった




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