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真の歴史へ・その四

さて学校にもだいぶ慣れて来たおキヌと小鳩の学校生活だが、こちらは霊力の扱い以外は至って普通のままであり日々新鮮な毎日であった

特に霊能関係の座学は二人にとって初耳な事が多くいい勉強になっている

おキヌは元々生き返った後は現代に合わせた勉強を教わっていたが霊能関係の勉強は皆無だったし、小鳩もまた知識面では素人のままだったのだ

元々横島達は二人がGSになる事にあまり積極的でなかった為に、本当に最低限の知識しか教えてないのである

特に除霊関係の知識は皆無だった事から、小竜姫の教育方針が分かるだろう



「これが普通の見鬼君よ。 一般的なGSはこれを使うのが基本なの」

そしておキヌと小鳩の事務所での修行や勉強は、学校の授業に合わせて進んでいた

そしてこの日はルシオラが一般的な霊能アイテムを二人に教えている

見鬼君や神通棍や霊体ボーガンなど基本中の基本のアイテムから教えていくが、令子の助手をしていたおキヌはともかく小鳩は始めてみる物ばかりだった


「面白い形ですね。 でもなんでお人形さんなんでしょう?」

「私もその辺りの事情はあんまり詳しくないし、理由もいろいろあるみたいだけど…… 一番の理由は技術的な物だと思うわよ。 科学とオカルトのすり合わせって難しいの」

オカルトに素人な小鳩は素朴な疑問として何故人形の形なのかと尋ねるが、実はその理由はルシオラもあまり詳しくない

ルシオラは推測で答えるが、実は人間のオカルト技術と科学技術の融合はあまり進んでないのが実態だったのだ

霊波探知器は様々あるが、それほど細かな判別が出来る物は現時点では存在しない

まあ画面式の霊波探知器などもあるにはあるのだが、機械の割合が増えると探知能力が悪化するのが実態なのである

要は一番安くて信頼性があるのが見鬼君なのだった


「あんまりあてにならないし、私達は使ったことないのよね。 見鬼君程度の霊波追跡なら自分でした方が早いし」

一応覚えて欲しいからと使い方を教えるルシオラだったが、ルシオラ自身も見鬼君程度の霊波追跡は可能だし正直使った経験がない


「美神さんはよく使ってましたよ」

「見鬼君や霊視ゴーグルなんかは便利ではあるのよ。 霊視なんかの技術は人間が習得するのは大変だしね」

便利な霊能アイテムは修行期間の短縮には大いに役に立っていたが、そのせいもあって霊能の技術は衰退の一途を辿っている


「とりあえず使い方は覚えておいてね。 学校の授業とかだと多分それを使うから」

まあ道具の精度はともかくルシオラは二人が授業で恥をかかないように、ひと通り使い方を教える必要があった

実はルシオラならばその気になればより精度の高い霊波探知器を作れるのだが、横島達は個々の霊能技術が高い為に必要なかったという事情が存在している

しかし将来的に二人がGSになるのならば二人に合った霊能アイテムを作ってあげようかとも考えつつ、二人に霊能アイテムの使い方を教えていく

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