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GS横島 運命と戦う者

次の日

4人は決意した顔で老師の前に居た

「本当にいいんじゃな? 神族にも魔族にも属さないと言うことは、神魔両界の助けも無いと言うことじゃ… いざとなれば、自分達以外の味方は居ないんじゃぞ…」


老師は真剣に強い眼差しで横島達を見た

「「「「はい」」」」

横島達は揃って返事した

「俺達は自由な立場で生きて行きます。 それが俺達の生きる道ですから…」

横島は静かにだが、力強く話した


老師は横島達の顔を一人一人見た

皆決意に満ちた顔で老師を見つめている…

老師は少し呆れたような顔になった

「まあ、しかたないの… お前の道はこれまでの長い神魔の歴史でも、初めての道じゃからな…」

老師は全てをわかっていたように話した

「老師、すいません」

小竜姫が頭を下げた

小竜姫は、この行動が老師に迷惑をかけることを申し訳なく思っていた


「ふっふっふっ… 気にするな… どうも弟子は師匠に似るようじゃからな… お前も横島もワシの弟子じゃ… ワシはその昔、単身で神界に攻め込んだのじゃぞ? お前達のことを責められんよ」

老師は笑顔で小竜姫や横島達に話した


「老師…」

小竜姫は老師の優しさに言葉も無かった…

「所詮、神族も魔族も権力争いをしてるにすぎん… 皆、表向きはデタントなどと言ってはいるが、中級以下の神魔は特に、内心どう思ってるかわかったもんじゃない… お前達が今の世界を生きるなら強くなるしかない… 特に横島とタマモはな…」


老師は再び真剣な表情で横島達に話した

「わかってます」

「わかってるわ」

横島とタマモはすぐに返事した

二人共理解していた

自分達では弱すぎるのを…


横島、ルシオラ、小竜姫、タマモの決意を見た老師は満足そうに微笑んだ


「では、横島。 お主の転身の儀式を始めるぞ…」

横島達は老師に連れられて、いつもの修行場の奥に進んだ


そこにはすでに巨大な魔法陣が描いていた


そして、ワルキューレ、ジーク、ベスパ、パピリオ、ヒャクメ、雪之丞が周りに居た


「みんな…」

横島が驚いて言った

「お前の考えなど、我らは皆お見通しだ… お前が人だろうと、なんだろうと変わらないがな…」

ワルキューレは当たり前と言った感じで話した

「横島さん… 僕はあなたの決断を尊敬します。 神魔と違う第三の道… 僕も横島さんに負けないように頑張らなければ…」

ジークは真面目な表情で話した


「横島… 私達姉妹は何があってもあんたの味方だよ」

「これで、横島とずっと一緒でちゅね パピは嬉しいでちゅ」

ベスパとパピリオは笑顔で横島に話した

「横島さんは本当に立派になったのねー こんなに立派になるなら、小竜姫より先に迫ったら良かったのねー」

ヒャクメは小竜姫を見てニヤニヤと話した

「ヒャクメ… どうやら今夜はご飯を食べたくないみたいですね…」

小竜姫は笑顔でヒャクメにご飯抜きを言い渡した

「ヒィ!? 軽いジョークなのねー 場を和ませようとしただけなのねー」

ヒャクメは慌てて小竜姫の機嫌をとっていた


「またお前に先を越されたな… だが、俺も負けん! 俺は俺の道を見つけてみせる」

雪之丞はニヤリと笑った


「みんな… これからもよろしくな…」

横島は少し照れくさそうに話した

「横島よ… 魔法陣の中心に立つのだ…」

老師の言葉に横島は魔法陣の中心に立った


「この儀式には神魔両族から2名の承認者が必要じゃ… 神族はワシと小竜姫でやろう… 魔族はルシオラと…、ワルキューレやるか?」

老師はワルキューレを見た

この儀式は神魔界の意向を無視している…

その儀式に参加するのは、魔族正規軍のワルキューレにはマズかった…


別にベスパやパピリオでもいいのだが…

立場から考えれば、ワルキューレだろう

老師は横島の今後の為にも、ワルキューレに決断を迫った


軍を優先するのか…

仲間を優先するのか…


ワルキューレはニヤリと笑った

「老師、返事をわかっていて聞いたのだろう? 私は軍人だ… だがその前に一魔族だ… 私も最後まで付き合おう。 神魔人界の新たな歴史にな…」


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