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▼狐の夢・第2話の弐

「だってアイツ強いもの。
普段はバカでスケベで情けないようだけど、状況を覆す強さを持ってる。
そして誰よりも優しいからいつも自分が傷ついちゃって…
そんな不器用なところもかしら」

「それにいつの間にか、アイツの側が一番安心できるのよね…」とタマモが答える。

その答えを聞いたルシオラの表情は本当に嬉しそうだ。

しかし次の瞬間、真剣な表情でタマモに話しかける。

「タマモちゃんが最後に狐火を放ったとき、妖力のほとんどを使ってしまったでしょう?
それで今タマモちゃんの身体は失った妖力を取り戻そうと、周りから霊気や妖気などを無意識に取り込んでいる状態なの。

それでね、ヨコシマもあの時最後の霊力を振り絞った際に私の力まで使っちゃったのよ。
ほら、霊力も妖力も結局は魂の力だから…
力そのものはすぐ収まったんだけど、漏れた私の力を近くにいたタマモちゃんが取り込んじゃったの。
だからこうして今お話が出来るんだけどね」

「でも大きな影響は無いから安心して」と言ってルシオラはいったん話を区切る。
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