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麻帆良祭

一方難攻不落とも言われたアトラクションを再びあっさりと横島にクリアされた運営側は、来年に向けて更なる改良と進化を進めることを誓っていた

少なくとも連れてる女が違う軽薄な男に簡単にクリアされることだけは嫌だったようで、来年の麻帆良祭に向けて更なる闘志を燃やす

ちなみに完全攻略した横島と桜子の笑顔の写真が、完全攻略者の掲示板に貼られて人々の僅かに注目を集めることになる

この掲示板は本番から始まったようで攻略者がほとんど居なく横島と桜子の写真は僅かに目立っているが、まあ横島にはあまり関係のない話だった


「マスターと一緒だとラッキーなことが多いね」

「そうだな~ 初対面で宝くじ当たったからな。 あれがなきゃ俺は店なんて持てなかったよ」

そして再び仮設店舗に向けて歩き出した横島と桜子だったが、桜子は商品券を片手に満足げな笑顔を見せる

桜子の場合は周りからラッキーだとは言われるが、自分でコントロール出来る訳ではないしそれほど実感はなかったらしい

まあ横島も特に何かしてる訳ではないのだが、桜子と一緒だと幸運を呼び込みやすいのはあるようだった



「なんだこれ?」

そのまま少し早い時間に仮設店舗に到着した横島と桜子だが、到着早々に夕映とのどかから掃除機のダンボールを渡される


「ビンゴ大会に参加したのですが、掃除機が当たったので使って下さい」

「えっと……いいのか?」

「私達は寮ですし、実家にも掃除機はありますので」

突然新品の掃除機を渡され流石に困惑する横島だが、夕映やのどかは別に欲しい物ではないらしくせっかくだから掃除機がない横島にあげようとなったらしい


「そっか、ありがとう! いや~、麻帆良祭っていいな!」

少し悩む横島だったが、以前明日菜に洗濯機を貰っていた時のこともあり素直に貰うことにしたようだ


「私達も商品券ゲットしたんだよ」

掃除機を貰って喜ぶ横島となんとなく嬉しそうな夕映とのどかに、桜子が商品券の話を自慢していると明日菜や木乃香がやって来て以前の洗濯機の話や木乃香の時の商品券の話などで盛り上がる


「宝くじで家と仕事を手に入れて、麻帆良祭で家電を手に入れるんだからよく考えたら凄い人生よね」

みんなの話を総合すると、横島は運まかせで生きてるように見えてしまう

実際料理などの実力があるから違うのだが、生活の半数が宝くじやゲームの景品で成り立っていると思うと明日菜達は笑いを堪えきれなかったらしい


「まだ一日以上あるからもっと何か集まるんじゃない?」

「あんたが言うと本当になりそうな気がするわ」

一通り笑った桜子はまるで予言のようにまだ何か集まるのではと言うと、明日菜達は流石に苦笑いを浮かべてしまう

桜子にしてみれば冗談なのだろうが、こんな時に限って……



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