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卒業の意味

卒業式が終わり、現地解散になった六道女学院の生徒達

魔理は数人のクラスメートにショッピングに誘われるが断ってタイガーと会っていた


「タイガー、卒業おめでとう!」

「魔理さん… ありがとうですケン!」

少し恥ずかしそうに声をかける魔理の優しい言葉に、タイガーは涙を浮かべて喜びを見せる


「そんな涙を浮かべるほどのことかよ…」

恥ずかしさから少し困ったように笑う魔理に、タイガーは謝りながらも笑顔が耐えない

そんな二人はたわいも無い会話をして行くが、魔理はそれとなくと横島の話を聞きだそうとする


「あんたはGSを目指すんだろ? ピートや横島はどうなんだ?」

日頃から横島の事を聞きだそうとすると口が固くなるタイガーに、魔理はピートを絡めながら情報を集めようと考えたようだ


「ピートさんも当分は唐巣神父の元で修業するみたいですジャー、横島さんはGS辞めてレストランで働くようですケン」

「あの人GS辞めるんだ… やっぱりGSが怖くなったのかな?」

笑顔のまま二人の今後を話すタイガーに、魔理は考えながらも理由を聞きだそうとするのだが…


「アッシにはわかりません。 ただ、横島さんも将来を真剣に考えた結果だと思いますジャー」

普段はなんでも話すタイガーだが、横島の話になると口が重くなる

話していい事とまずい事の区別が難しいため、横島の事になると話を終わらせようとしていた


「そうか…」

魔理はそんなタイガーを見てそれ以上聞けなかった

前に横島の悪口を言って、普段は怒らないタイガーが怒って喧嘩になったことも数回ある

さすがにタイガーを祝おうと来たのに、これ以上空気を悪くしたくなかったようだ


二人はその後もゆっくりいろいろ話して行くが、魔理にとって重要な情報が偶然手に入る

卒業を祝って横島が知り合いを集めていると言う情報であった


タイガーはあまり横島の事情を知らないが、魔理を誘ってはまずい予感がして誘わなかった

横島とおキヌの関係がどうなったかわからないし、もし横島が魔理を誘うならおキヌ経由で誘うだろうと思っているのだ


(チャンスかもしれないな…)

魔理はそんな話を聞きながら、このチャンスを生かせないかと考え初めている

横島に事情を問いただすのは無理としても、遠くから様子を探るだけでも価値があると予想していた


そしてこの事を詳しく相談するために魔理は、かおりに連絡をとり急遽会うことになる



夕方には少し早い頃、タイガーと別れた魔理はかおりと会って先ほどの話を相談していた


「雪之丞のやつ… 私には一言もそんな話はしなかったですわ!」

怒りの表情で拳を握りしめるかおり

タイガーが魔理に話したことを、雪之丞は言わなかったことが面白くないらしい


「どうする? おキヌちゃんが呼ばれてるかわからないし、あたし達は行けないけどさ。 最悪横島の知り合いの人がわかれば、何かの手がかりが掴めるかと思うんだけど…」

怒りが収まらないかおりに、魔理は決断を迫る

あまり悩んでる時間は無いのだ


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