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GS横島 運命と戦う者

横島が一人で普通に部屋でくつろいでる時など、子狐になったタマモが

当たり前のように横島の上に座る


タマモからは、すり寄ったりとかはしない

ただ、横島が撫でてくれるのを待っているのだ


横島はあまり深くは考えない性格な為、タマモが来ると自然と優しく撫でていた


そしてそのまま寝ている時もあった

優しい横島は、膝の上で寝ているタマモを起こせるはずもなく…

起きるまで、そっと撫でていた


ルシオラと小竜姫はタマモのそんな姿に、無論気がついていた


だが、タマモが自分から甘えるのはいい兆候なので暖かく見守っていた


普通の幸せに縁がなかったタマモが

やっと普通の幸せになれた…


そのことを嬉しく思って見守っていた


他のメンバーでは、パピリオがたまにヤキモチをやいて横島に懐いてくるが

横島はタマモもパピリオも優しく接していたため、それほど問題はなかった



あとは、ワルキューレやジークや老師はそんな横島達の微笑ましい姿に笑みを浮かべている


ヒャクメはたまに横島をからかったりして、小竜姫にお仕置きを受けていたが…

まあヒャクメらしいと言えばそれまでだろう…



一方、タマモが何故子狐で横島に近寄るのかと言うと…

タマモなりに気を使っていたのだ

横島には恋人が二人いる

二人の恋人はタマモにも優しくしてくれる

タマモにとっても大切な人だった…


タマモは自分もそこに割り込もうという考えは無く

二人の邪魔もしたくなかった


その為、二人が居ない時に子狐形態で横島に近寄るのだ


子狐形態なら二人もヤキモチを焼かないだろうと考えて…



タマモ自身はクールに見えるが、仲間想いで義理堅かった


命を助けて、自分を守って幸せな生活をくれた

そんな横島とルシオラと小竜姫を苦しめるつもりは全く無かった

ただ、暇なら自分もかまって欲しかったのだ…



それから数日が過ぎたある日…


お昼ご飯を食べ終えた横島に、ルシオラが話しかけてきた

「ヨコシマ、久しぶりに街まで買い物に行かない?」


ルシオラの問いかけに横島は少し考えていた

「う~ん…ずっと妙神山から出てなかったからな~」

そんな二人の会話に入って来たのはタマモだった

「私も行ってみたいな…」

タマモは遠慮したように話した

タマモは妙神山に来てからテレビで、現代の常識をかなり仕入れていた

そして、実際に行ってみたかったのである…


横島とルシオラは少し考えたが、タマモが行きたいなら、連れて行こうかと考えていた

「ええ、いいわよ。 少し待っててね。 小竜姫さんに話してくるから」

ルシオラはタマモに笑顔で話すと小竜姫に話に行った


しばらくしたらルシオラと小竜姫が来た

小竜姫はいつもの姿ではなく、下界に行くとき着ている服だった…

「あれ? 小竜姫さまも行くんですか?」

横島は少し驚いて小竜姫に話した

「当たり前ですよ。 横島さんは神魔過激派に狙われる可能性がありますし、タマモちゃんは人間に狙われる可能性がありますからね… 私が護衛に付きます。 私と一緒なら瞬間移動が出来ますし、移動が楽ですよ」


小竜姫は笑顔で説明したが…

実際には横島と一緒に外出したかったのだった…


横島達が出かけようとすると…

老師がやってきた


「横島… これを買ってくるのじゃ…」

老師はそう言うと、ゲームソフトの名前が書かれたメモを渡された


「老師~ これは東京まで行かないと手に入りませんよ!?」

横島は困ったようにメモを見た

それには
プレミア付きのソフトや初回版のソフトばかり書いていた


「老師… またゲームソフトですか? 先月買ったばかりじゃないですか…」


小竜姫は呆れたように老師を見た


「これは今しか買えんのじゃ… 今買わねば後悔する それに小竜姫に頼むと、間違ったソフトばかり買ってくるのでな…」

老師はいつになく真剣な表情で話した


「もう~ 老師… せっかく横島さんと外出出来るのに…」

小竜姫は小声で呟いていた

「何か言ったか?」

老師はニヤリとして小竜姫に聞いた


「いえ、なんでもありません! 買ってきますよ!」

小竜姫はホッペを膨らませて、拗ねたように老師に話して諦めた
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