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GS試験再び!?

「撃退するくらいなら可能だろ? 勘九朗ならなんとかなるだろうし、メドーサには小竜姫様がいる」

「お前また、なんか企んでるだろ?」

横島は普通に一般的な意見として語るが、雪之丞は確信があるように問い詰める

結果的にメドーサが無警戒な横島が計画を潰したのだから、まだ何かあると感じているようだった

その辺りの勘のよさは相変わらずなようだ


「まあな。 メドーサが撤退するようには考えてるんだ。 小竜姫様の援護は必要だろうしな」

「俺にも参加させろ!!」

横島が考えがある事をばらすと、雪之丞は即座に自分も参加したいと告げる

そんな雪之丞に横島は僅かに懐かしそうな笑みを浮かべた


(変わらんな、雪之丞は……)

未来で成長した雪之丞も根本はあまり変わってない現実に、横島は懐かしさと頼もしさを感じてしまう


「んじゃ、仕上げに入るか」

簡単な作戦の説明を雪之丞にした横島は、そのまま二人で会場に戻っていく



その頃会場では横島達の試合に続き、準々決勝が行われていた


「うむ、ワシの相手はおぬしか」

「まさか伝説の錬金術師が私の相手だとはね」

勘九朗の準々決勝の相手はカオスだった

未来の歴史と違い勝ち進んだカオスは準々決勝で勘九朗と当たっている


「悪いけど勝たせてもらうわ」

審判の合図と共に勘九朗は霊波砲をカオスに放つが、マリアが立ち塞がるとバリアのような物で防いでしまう


「なっ!?」

「魔族と契約したらしいが、まだまだ甘いのう。 千年の間におぬしのような人間がどれほど居たと思う? 老い先短い年寄りとはいえ、まだ小僧に負けるつもりはないわい」

自信に満ちた表情のカオスがそのまま勘九朗に右手を向けると、手の平に書かれた魔法陣から稲妻が勘九朗を襲う


「グウァァー!!」

いくら勘九朗とはいえ光の速さの稲妻は避けられるはずもなく、叫び声を上げて膝をつく


「貴様……」

「GS試験はアイテムの持ち込みは一つだが、肉体に魔法陣を刻むのはアイテムとは言うまい? 伊達に千年生きてる訳ではないぞ」

予想外のダメージによろめく勘九朗を、カオスは自信に満ちた表情のままで見ていた

そう、カオスはこの試験の対策として魔法陣を体に書き込んでいる

魔法を使うにはアイテムが必要だが、カオスは残念ながらこの時代ではアイテムを持ってないし作る時間も金もない

結局一番簡単なのが、体に直接魔法陣を書き込む事だった

さすがに今回は胸ではなく、両腕に書いていたのだが……

ちなみに威力は胸に仕込んだ魔法とは比べものにならないが、ここまでは魔法を使わずに霊波砲とマリアのコンビネーションで勝ち上がっている

さすがにカオスの実力だとボケが治ればGS試験程度なら楽勝である

この魔法陣はあくまでも勘九朗や雪之丞への対策として考えたものだった



「うわ……、カオスが強いなんて……」

一方会場の令子は、ボケてるはずのカオスの予想外の健闘に信じられない物を見たように呆然としている

白龍会やら横島の異変で頭がいっぱいで、カオスの事まで頭が回らなかったらしい



「クッ……、ナメてた事を詫びておくわ。 でもね、私の魔装術は一味違うわよ」

「待て、試合はそこまでだ! 鎌田選手、君をGS規約の重大違反のカドで失格とする!!」

勘九朗が魔装術を使おうとした時、唐巣やエミ達と共にGS協会役員が試合を止めに入って来た


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