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アリアハンのオルテガ

賢者になった横島

しかし、特に変わった感覚は無い


精霊ルビスの祝福により、微量の聖なる力を感じるが、元々横島も小竜姫とヒャクメの力を持つ為、変わりは無いのだ


「では、職業も決まったところで、これを渡そう」

オルテガが横島に渡したのは、一枚のカード

何も書かれてないが、カードからは魔法の力を感じる


「このカードは?」

横島は不思議そうにカードを受け取る


「それが、冒険者ギルドの身分証みたいなものだ。 正式には冒険の書と言うがな… それは念じると本になる。 その本には使える能力や魔法が書かれていく。 他にも倒したモンスターや盗賊をカードに読み込ませると記録される」

オルテガは書類を見せて説明していく


横島は書類を読んでから念じると、カードは本になる

本には職業と職業のレベルが書かれており、横島は賢者レベル1になっている


「それは個人の情報を魔法で記録する物だ。 ギルドの依頼も受けるとそれに書かれる。 モンスターや盗賊は倒せばそれが証明になり、報奨金が出る」


オルテガの説明を聞きながら横島は本をめくる

だが、後は白紙のままだ


「使い方はとりあえずそんなとこだ。 本来は、出身地や経歴も書くのだが、横島殿は人里に来たのは最近なので、私が保証人になることにしよう」

オルテガは横島からカードを受け取ると、ルイーダに渡す


ルイーダはカードに手を添えて、魔法を使う

「インプット」

するとカードは淡い光を放ち、冒険者ギルドの登録情報を乗せる


「はい、これで完了だよ。 ギルドランクはFだけど、あんたならすぐにあがるさ」

ルイーダは笑顔で横島にカードを渡す


「新しい魔法を覚えるには魔法と契約する必要があるよ。 特殊能力は誰かが開発した能力を勉強するか、自分で開発するしかないけど、賢者の能力はあまり知られてないからね…。 図書館にでも行けば昔の賢者が書いた本でもあるかしら?」

ルイーダは考えながら説明するが…

賢者はよく知らないらしい


「とりあえず、基本的な魔法書を渡すから、しばらくはこれでやってくれ。 職業レベルだが、使える魔法や能力の数。 それに個人のレベルに比例して上がっていく。 横島殿は個人のレベルは高いようなので、賢者の魔法や能力を覚えて行けばすぐに職業レベルは上がるだろう」

オルテガは横島に魔法書を渡した


「今日はもう終わりだね! じゃあ何か食べに行こうよ」

アリスは横島の腕を掴み、おねだりするように見る


「そうだな… 少し近くを散歩しに行くか?」

横島はシャオに意見を聞く


「はい、私も行きたいです」

シャオは自分に聞いてくれたのが嬉しいのか笑顔になる


「じゃあ、オルテガさん。 先に帰ります。 しばらく勉強してから依頼を受けますので…」

横島はオルテガに頭を下げる


「それがいい。 アリスを頼む」

オルテガはすっかり横島に懐いている娘を微笑ましく見つめている


横島はアリスとシャオの手をつないで帰っていく

その姿は普通の若者であり、オルテガもルイーダも先ほどのことを忘れそうであった


「オルテガさん、どこであんな人見つけて来たんです?」

ルイーダは不思議そうに考えながらオルテガに聞く


「先日、近くの村まで家族で行った際に盗賊に襲われてな… その時助太刀をしてくれたのだ」

「不思議な人ですね…。 めったに人に懐かないアリスちゃんが懐くし、洗礼も受けてないのにかなり強いみたいですし…」

オルテガが笑顔で語る中、ルイーダは不思議そうに話している


「アリスが懐いたのだ。 悪い人間では無い。 それに友達も出来たみたいだしな。 親としてはありがたいよ」

オルテガは嬉しそうに話した


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