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麻帆良祭への道

その後午後からは再び仮設店舗のインテリア制作に参加していた

まあやってることは昨日とあまり変わりなく、解らない時や迷った時に呼ばれて助言や手伝いをしてるだけなのだが……

基本的にそれほど目立った活躍はしてないが地味に役に立っており、全体の作業スピードを上げる効果や怪我を防止する効果はかなりあるようである


「みんな怪我とかしてない?」

そんな作業が順調に進む中、横島の知らない美女がやって来て2-Aの生徒達に声を掛けていた

年の頃は刀子と同じくらいだが、服の上から見ても分かるほどの巨乳に横島の視線が思わず止まってしまう


「貴方が協力してくれてる横島さんね。 なかなか顔を出せずにごめんなさいね。 本当は教師が着いていたいんだけど……」

その女性は源しずなであり中等部の教師の一人だった

高畑の代わりに2-Aのクラスに来る事も多いのだが、流石にに麻帆良祭の準備期間はしずなも忙しいらしくなかなか来れないようだ

まあ中等部では外部でイベントをするクラスはあまりなく、正直中等部の教師よりは大学部の講師達がたまに見回りにくる方が多かった

2-Aの為だけに離れた大学部の近辺まで中等部の教師が来るのは人数の関係で難しいらしく、大学部に頼んでいるのだろう


「いや、気にせんで下さい。 好きで参加してるだけなんで」

しずなは部外者の横島に負担がかかってる現状に申し訳なさそうなのだが、担任の高畑が広域指導員の仕事で忙しい以上しずなにはどうしようもない

裏側の事情で警備を増やしてる為にしずなは詳しい事情を知らないが、忙しい影響は無関係な表の教師にまで影響を及ぼしているようである


「そうだ、一休みしてお茶でも飲んで行きませんか?」

「あっ、マスターがしずな先生をナンパしてる!?」

若干申し訳なさそうなしずなだが横島は全く気にした様子もなく、相変わらずの口調でお茶を勧めていた

そんな横島の姿に誰かがナンパをしてると言い出すと、横島としずなの周りは一気に少女達に囲まれて騒ぎになっていく


「まだナンパしとらんわ!」

「まだってことは、これからするの?」

「肝心な時は奥手になるのに手は早いのよねー」

騒ぎになってもしずな自身は流石に教師らしく笑って受け流しているが、横島は桜子や美砂達に遠慮なく突っ込まれている


正直横島はナンパしたつもりなど全くないし、美砂達もそんなことは十分理解している

まあ彼女達が重要なのは、横島の隙をついて楽しむことなのだろう


「大丈夫だよ。 ちゃんと慰めてあげるよ」

「やけ酒にも付き合ってあげるわよ」

「お前らなぁ……」

桜子と美砂を中心に横島をからかっていたのだが、いつの間にか二人は横島がフラれたかのように慰め始めていた

ナンパも告白もしてないのに慰められる横島は、最早深いため息をつくしか出来ない


ちなみにしずなはといえば、横島と2-Aの生徒達の絡みを見て微笑ましそうな笑顔を浮かべていつの間にか帰っていた


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