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▼狐の夢・プロローグ

「こらタマモーっ!まだ給料日まで10日もあるのにどないしてくれるんじゃーっ」
どうやら金髪少女の名前はタマモというらしい。

「大丈夫よ、ちゃんと横島の分もあるから」
バンダナの少年の名前は横島というらしいが、彼は今それどころではないようだ。

「ぎゃーっ、2つも開けたんかー」
よっぽどこのカップめんが大事だったようで、彼はガックリとうな垂れ部屋の隅でのの字を
書き始めてしまった。

そんな彼にはまったくお構いなしなのか、少女が声をかけてきた。

「もういいみたいよ。 あ、お揚げ貰うね?」

「わかったわかった、ほらよ」

いつの間に復活したのか、やや呆れた声で少年が答えた。
どうやらこれが初めてのやり取りではないらしい。
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