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香港編

次の日横島達は飛行機で香港に向かうことになったが、空港では唐巣・エミ・冥子にピートとタイガーまで揃っていた。

ある意味令子が知り合いで使えそうなGSを総動員した結果なのだろうが、相変わらず緊張感がない面々である。

ちなみに唐巣に預けられていたおキヌは唐巣から六道家に預けられたらしい。

この辺りはおキヌの事情を知り不測の自体に備えるには他に預かれる人が居なかったということだろう。

そんな訳で飛行機で香港に向かうが東京から香港は、飛行機では僅か数時間でありあっという間だった。

ただ魔鈴は飛行機での移動中にメドーサに狙われる可能性を考え若干不安だったようだが、かと言って文珠で瞬間移動する訳にもいかないので警戒しつつも飛行機で移動するしかない。


「おたくも道具を使うのね」

数時間後香港の空港に到着した一行は荷物や道具がきちんと届いたか確認するが、予想以上に道具の多い魔鈴にエミは少し驚きの表情を見せていた。


「普段はあまり使わないんですけど、今回は相手が相手ですから」

エミが驚いた魔鈴の道具だが実は半数以上がマリアの道具や装備で、横島や魔鈴の道具は銃と自作のお札などを持参したくらいである。

ちなみにGSには職業上の特権があり港湾施設での出入国の際に、事前にGS協会を通しての申請があれば荷物の検査を免除出来る特権があった。

ちなみにこの特権に関しては世界GS協会に加盟してる国家が加入する条約によって定められており、荷物の中身が何であれ罪に問われることはない。

流石に機内には銃器など危険物は持ち込めないが、GSの活動に必要な物は基本的に持ち運び自由となっている。

今回魔鈴達はこの特権を唐巣が申請した為に自由な道具の持ち込みをしていた。


「それ本物ですかいノー?」

「おもちゃな訳ないだろ。 銀の銃弾もたっぷり持って来たしメドーサが相手でも嫌がらせにはなるはずだ」

一方横島や雪之丞が銃やお札を持つ姿にタイガーは驚いている。

銃と言えば実はエミも持参しており持っているが、タイガーは持たせてもらえてないので少々驚いたらしい。


「俺はあんまり好きじゃないんだがな……」

「あって困るもんじゃないだろ」

横島と雪之丞は上着の下に銃を持つが、雪之丞はどちらかと言えばあまり持ちたくないようだった。

ただ持ちたくないと言うならば横島だって持ちたくないが、対ゾンビ戦では十分使えるはずなのだ。

正直メドーサを相手にするならば、用意するに越したことはない。


(ドクターカオスは近年老化に悩んでるはずだったが……)

そんな中、唐巣は魔鈴や横島達に銃を渡しながら助言しているカオスに注目していた。

魔鈴の荷物の大半はカオスの物であり、魔鈴も横島達もカオスの助言の元でお札や銃を確認している。

その姿は以前とは大違いであり知性に溢れていた。

GS試験の時には横島の変化や魔鈴の存在であまり注目されなかったが、現在の横島達とカオスの様子を見ているとボケてる様子など全くないのだ。



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