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アリアハンのオルテガ

二人は城の後は、図書館や冒険者ギルドを見て回った

当面行く場所はそのくらいだろう


そうしているうちに昼食の時間になり、二人は一般市民で賑わう飲食店街に来て店を探していた


「何食べようか」

横島とシャオは店を見ながら考えいる


「うーん、悩みますね~」

店はたくさんあり、シャオも悩むようだ


「みーつけた!!」

突然横島とシャオの前に1人の美少女が現れる


「どなたですか?」

シャオは首を傾げる


「あれっ? 君は確かオルテガって人と一緒に居た子じゃないか?」

横島は思い出したように目の前の子に聞く


「はい、オルテガは父です。 この前は危ないところを、ありがとうございました」

少女はペコリと頭を下げる


「いや、偶然近くにいただけだから気にしないでくれ」

横島は礼儀正しい少女に、笑って話す


少女は横島とシャオの目をジッと見つめる


(この子……)

横島は少女に不思議なモノを感じた

今の横島は心眼等の能力を使ってないため、ただの勘だが…明らかに他の人とは違う感覚を覚えている


少女はニッコリと微笑む

「私はアリスです。 お礼がしたいので家にいらして下さい」

アリスはシャオと同じ黒髪だが、長さは短かい

ショートな髪型で後ろ姿は、横島の愛した彼女を小さくしたような感じである


まだ幼さの残る顔だが、シャオが可愛い系の顔に対して、アリスは美人系だろうか…


「いや~、お礼をされるほどのことしてないよ。 盗賊倒したのは、オルテガさんだし…」

横島は少し苦笑いしてアリスに話す


「……お願いします。 父も母も会いたがってますから…」

アリスは困ったような顔で少し泣きそうだ


「横島さん、着いて行ってあげましょうよ。 オルテガ様に会えるなんて光栄ですよ?」

シャオも勧める為、横島は苦笑いしつつ着いて行くことにする


「わかった。 じゃあ、着いて行くよ。 俺は横島だ。 よろしくな」

「私はシャオです。 よろしくお願いします」

横島とシャオがそう話すと、アリスはニッコリと笑う


「じゃあ行きましょう!」
 
アリスは元気よく歩き出す


(嘘泣きか? 意外にやるな…)

横島は一杯食わされたとわかって驚いている


そんな横島達がアリスに連れられてたどり着いたのは、中心街から少し離れた郊外にあるアリスの家


二階建ての少し感じの大きい家だが、辺りの家も同じくらいなので、こんなもんなんだろう


郊外なので、土地も広く庭は大きい

花壇や家庭菜園が綺麗に植えられている普通の庭である


「落ち着いた家だな~」

横島は辺りを見回して呟く


「普通のお家ですね…」

シャオは少し意外そうに驚いている

アリアハンにオルテガありと、言われるほどの有名人なのだから、豪邸でも想像したのだろう


「親子3人暮らしだから、これでも大きすぎるんですよ。 本当はもっと小さい家がいいんだけどね…」

アリスはそんな話をしながら家に入る


「ただいま~」

アリスが元気よく入ると、先日会ったオルテガの妻が出迎える


「お帰りなさい。 あら、あなたは先日の… やっぱりまた会えましたね。 どうぞお入り下さい」

横島とシャオは、丁寧に勧められて中に入る

ただ横島はオルテガの妻が話した

[やっぱりまた]の言葉が引っかかっていた


「皆さんお昼は食べました? 良かったらご一緒にどうですか?」

オルテガの妻は横島達に聞く


「お昼はまだみたいですよ。 飲食店街で会いましたから!」

「じゃあ、今用意しますね」

アリスが横島に変わり返答して、オルテガの妻は料理に向かう


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