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麻帆良祭への道

そして次の日の午後になりこの日は調理の練習は休みだったが、主要メンバーはメニューの最終候補を絞り込む事になっていた

材料の発注もあるし調理の具体的な教える料理も絞らないとダメなので、そろそろ決めないと間に合わない可能性もある

この日集まったメンバーは例によって木乃香達四人に超・五月・千鶴・あやかの八人だった


「このカレーは面白いヨ。 応用がしやすいような味付けは流石ネ」

集まった者達に横島は例のフレンチカレーとカレーパンにカレーまん、他にはカレーパスタも新しく試作している

後は以前試作した味付きフライドポテトが三種類に昨日のおからのお菓子も用意しており、短期間の割に横島は結構な品数を用意していた


「本当に何故、店をレストランにしないのでしょうか?」

短い期間できっちりと試作品を作った横島に、あやかは何故店をレストランにしないのか不思議で仕方ないようである

日本人に馴染み深いカレーを新感覚で食べれるようにするなど、短期間でよく出来たと感心していいのか呆れていいのか迷うほどだった


「なんか目玉になりそうなメニューは必要だと思ってな。 多少手間はかかるけどカレーは大量に作れるし作り方もそんなに難しくないからさ」

横島が第一に考えたのは慣れない中学生が本番で作れるかである

カレーは大きな鍋でも作れるし、仕上げに野菜や肉などを炒めて合わせればいいだけだから比較的簡単だった

まあスパイスの配合なんかは横島が事前にしておけば問題ないし、何よりカレーだとトッピングなどを別に盛り付けることでメニューが増やせるのが有り難い


「私達は新作の中華まんを三種類用意して来ました。 後はエビチリや麻婆豆腐などの人気メニューを出したいと考えてます」

一方の超包子の考えを説明する五月だが、こちらは人気店なので外せない定番メニューがある

それでも中華まんは麻帆良祭に合わせて新作を発売する予定で考えて来たが、他のメニューは多少アレンジした程度だった

横島は無名なので割と自由にやってるが、超包子の場合だとそう簡単にはいかないようである

そのまま互いに考えて来たメニューを試食しながら打ち合わせを進めく横島達だったが、洋食の定番がもう少し欲しいとの意見から特製ハンバーグも追加することが決まった


「本当は横島さんのケーキも欲しかったんですが」

打ち合わせを進めていく上で一番問題になったのがデザートである

超包子では人気の杏仁豆腐をメニューに加える予定だったが、あやかと千鶴は横島のケーキを入れたいと考えていたらしい

それほど有名ではないが確かな味を二人は気に入っていたのである


「ケーキか? 流石にケーキはみんなが作るのは難しいぞ」

少し残念そうなあやかと千鶴に横島は驚きながら話を聞いていく

実は横島もケーキの類は考えてはみたのだが、中学生が作るのは難しい上に時間がかかるため止めていたのだ


「ケーキはちょっと無理や。 横島さん個人でも注文受けてる分でも結構あるんよ」

あやか達の話に横島は考え込むが、店の事情を知る木乃香が即座に無理だと否定する



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