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二年目の春・4

「……茶々丸さんよね?」

「茶々丸さんが人間になっちゃった。」

有機ボディに変わりエヴァに遊ばれながらも着替え終えた茶々丸を連れて横島はホテルに戻るが、行く前に説明してなかった少女達は突然肉体となり帰ってきた茶々丸に目を見開いて信じられないとばかりに驚いていた。

横島が非常識なのは今更だがちょっと散歩にでも行くような時間で茶々丸に肉体を与えたのには流石に驚く。

数人は横島が茶々丸の整備や新型ボディの開発をしてることを知ってる者も居たが、流石に人間にしか見えない姿になると驚いてしまうらしい。


「正確には人間じゃないんだが、まあ似たようなもんか。 ただこれは茶々丸ちゃんの専用ボディ開発の為のデータ収集用に使ってもらってるんだよ。」

「うわ~、凄い。 これでいいんじゃないの?」

「あっ、みなさんダメです! まだ慣れてないので……。ああっ……」

結果として茶々丸は驚いた友人達にあっという間に囲まれ体を触られたりタマモにはクンクンと匂いを嗅がれたりと再び揉みくちゃにされてしまい、まだ五感の刺激に慣れてない茶々丸は艶かしい姿を晒しては更に少女達に触られまくることになる。


「刺激に弱いな。 やっぱいきなり五感を感じるとダメか? 少し調整が必要かな?」

「問題がないならこのままで構わん。 時期に慣れる。」

ハルナなどが若干スケベ親父のように悪のりして夕映とのどかに止められるなど何時もの賑やかな光景が繰り広げられたものの、横島は想定以上に刺激に弱い茶々丸に少し調整が必要かと悩むも茶々丸のマスターであるエヴァはこれもまた一つの勉強だからとそのままでいいと告げた。

横島的には肉体擬きを与えるのはさよでも前例があるのですぐに慣れるかと思ったが、やはり幽霊とアンドロイドでは違うらしい。


「いっしょにごはんたべれる?」

「ああ、もちろん食べれるぞ。」

「やったー! あしたのおはなみはみんなでごはんたべれるね!」

そしてタマモに関しては匂いを覚えるようにクンクンと嗅いで自身の匂いをつけるように抱きついていたが、ずっとタマモが願っていた茶々丸と一緒にご飯を食べることが実現すると知ると我ことのように喜んでいた。

正直横島が有機ボディにしようとしてるのは茶々丸が料理の際に味見を出来ないことで少し残念そうだったこととタマモの一緒にご飯を食べたいとの意見が大きく、はっきり言えば食べ物を食べる為にわざわざ面倒な有機ボディにしようとしてるのだ。

茶々丸はまだ戸惑いが大きいがタマモが喜ぶ姿には横島も嬉しそうである。


「ねえ、マスターお風呂は?」

「もちろん大丈夫だよ。 普通の人間と同じに考えてくれて構わん。」

「じゃあ、みんなで大浴場に行こっか!」

「賛成! 茶々丸さんお風呂は気持ちいいよ。」

その後少女達は茶々丸の有機ボディの注意点を聞き、さっそくお風呂を経験させてあげようとみんなでホテルの大浴場に行ってしまう。

桜子なんかは横島も一緒にと誘うが当然行くはずもなく横島は高畑と共に男湯に行くことになる。

幸いなことかホテルの大浴場は男女が別で銭湯のように上で繋がってるとかではないので横島は女湯で何があったか知らないが、茶々丸は今まで見たことがないほど恥ずかしそうにしつつお風呂好きになることになる。


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