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二年目の春・3

「これ可愛ええわ。 タマちゃんにお土産にしよか。」

さて古菲を加えて本格的にショッピングを始める木乃香達であるが、さよとハルナは別にして横島の店で働く木乃香達は中学生にもかかわらず収入があり働く時間が限られてる割にはかなりの収入がある。

中でも木乃香は技能手当やら料理大会メニューの歩合などもあるし、夕映とのどかは麻帆良カレー実行委員会の収入もあった。

加えて彼女達の特長は稼ぐ割にほとんど使わない生活をしてることだろう。

実は元々学費や寮費などの費用に生活費や小遣いも両親から貰っていた彼女達だが、今年に入ってからは小遣いを貰わなくなっている。

のどかなんかは扶養控除の関係で収入の調整を頼み始めたほどなので彼女達がいかに稼いでるか分かるが、使い道は将来に向けた貯金が主という地味な少女達だった。

趣味である読書は膨大な所蔵がある図書館島からタダで借りれる上、最近は異空間アジトからも本を手に入れられるのでよほど気に入った本以外は買う必要がない。

洋服もハニワ兵に頼めば喜んで作ってくれるので買う機会が減りつつあるし、遊びに行く時も異空間アジトはお金の制度そのものがないし麻帆良でも横島が居れば基本的にお金は横島が出している。

日々の食事ですら夜は横島の店で食べるので安上がりだし、朝と昼の弁当も店で余った食材やついでに仕入れた食材を使うので食費も格安なのだ。

じゃあ一体いつお金を使うのかと言われると、本当に使う機会があまりないのが実情だった。

まあ夕映やのどかなんかはこのまま麻帆良学園の大学部に進学したいが、そうすると経済的な負担が大きいので収入はその足しにしたいと貯めていたが。


「えーと、1ドル120円くらいだから………。」

実は今回の修学旅行は小遣いをバイト代から出してたまには贅沢してもいいかと来る前には話していた木乃香達だが、いざ来てみるとそう贅沢というか値段を気にしないで買い物は出来なかった。

別に貧乏性な訳ではないが気になるものは気になるらしく、日本円に直すといくらになるかと考えながらショッピングを楽しんでいく。


「古菲もお土産結構買うわね。」

「うむ、師父達にも買うアル。」

ちなみに超達に仲間外れにされたと落ち込み気味だった古菲だが、木乃香達が一緒にと誘うと着いてきていろいろお土産を買い込んでいた。

彼女は交遊関係が広く、中武研の後輩や豪徳寺達などお土産を買う相手が多いらしい。


「私達もお土産を買う量が多いんですよね。」

なお木乃香達の中でも特に交遊関係が広い夕映とのどかは共同で納涼祭で世話になってる大学生や麻帆良カレー実行委員会の面々などにもお土産を買う予定らしく、忘れないようにとお土産を渡すリストを作りお土産購入に余念がない。

流石に個々で買うとお金がかかるので二人で一緒にしたらしいが、なまじ社会人と化してる二人だけにこういう時は大変らしい。

尤も彼女達がお土産を買わなくても誰も怒る訳ではないが、麻帆良カレーの実行委員会の人などは餞別をくれたりもしたのでお土産は欠かせなかった。


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