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GS横島 運命と戦う者

「簡単に言うとおたく達は信用出来ないワケ。 仲間を切り捨てて犠牲にしようとした奴と、一緒に戦うのは無理なワケ。 アシュタロス戦の時、横島はおたくの一番の仲間だったはずよ。 横島は強くてもまだ精神的に未熟だったわ… 横島が優しいのをいいことに都合よく利用して、犠牲にしようとした… その横島にあの扱いはあまりに酷いワケ。 そんな人と一緒に戦うのは無理なワケ。 幸い被害は令子だけなんだし、自分でなんとかするのね…」


エミは美智恵と令子にそう話してタイガーを連れて帰ろうとした


「待ってくれ、タイガー君は残ってくれないか?」


西条はエミに連れられて帰ろうとしたタイガーに話しかけた


「お断りします。 ワシは横島さんの友達ジャー 美神さん達のやり方じゃあ、横島さんがあまりに可哀想ですケン。」

タイガーは抗議の視線を残してエミと帰っていった


「俺も帰るぜ… 横島はダチだから横島なら協力するが、美神の旦那の犠牲にされるのはごめんだ! あの戦いは横島が居なければ勝てなかった… 奴がどれだけ苦しんで戦ったか、ここにいる人間は知ってるはずだぜ! その横島にあの扱いは納得いかないんでな…」


雪之丞はさっさと帰った


「ワシはお前さん達と仕事するといいことが無いんでの… いつもマリアが壊れるが修理代も出さないしの… マリアを犠牲にされるのは御免だ…」


カオスはそう話すとマリアと帰った


西条は困ったような表情をしていた


「私達も帰ろうか。 ピート君…」


唐巣は静かに帰っていこうとした


「せ… 先生まで見捨てるのですか!」

美智恵は思わず声を荒げた


「美智恵君、令子君、人に協力して欲しいなら、それ相応の態度を示すべきだ… まして命をかけて共に戦うなら… 罪の無い人々が犠牲になってるなら力も貸そう。 だが令子君だけ狙われてるなら話は別だ。 なぜ横島君にもっとしっかりと、感謝や謝罪をしなかった! 私は君達に教えたのを責任を感じている… 自分達だけ何があっても生き残りたいなら自分達でやればいい…」


唐巣は顔色は変えないが怒りの言葉を残して、ピートと帰ってしまった


唐巣は横島が居なくなってからずっと悩んでいた


自分が令子の師匠としてもっとしっかりしていたら、こんな事態にならなかったと…


結果だけ見れば横島は生き残り、ルシオラ達姉妹や世界を守った


だがその戦いでどれだけ彼に負担をかけたかわからないくらいだった…


世界中のGSやオカルトGメンでさえ、誰も戦わない

そんな戦いを未成年の横島に全てさせてしまった


その上、戦いが終わった後に横島に対するフォローもしなかった


唐巣はそんな令子や美智恵だけでなく、自分にも怒りを感じていた…


ピートは何も語らなかったがタイガーや雪之丞と同じだった…

今更、令子達と一緒に戦いたくなかった


唐巣達が帰った後


残ったのは呆然とした西条と

険しい表情の美智恵と令子だった…


「私は~ 協力するわ~ 友達じゃないの~~」


冥子は暗い表情の令子達に話した


「冥子…」


令子は驚きの表情で呟いた


「エミちゃん達の意見もわかるわ~ でも~ 私は友達だから~ 令子ちゃんを信じてるわ~」

冥子はニコニコと話した


「冥子… ありがとう…」


令子は冥子がここまで自分を信じてくれると思わなかった…

普段はあまりいい態度でなかったのに…


そんな中…美智恵は困り果てていた

横島が居なくなった後、美智恵と令子は孤立していた


GS協会も美智恵や令子をよく思ってなく、令子の資格を剥奪する計画までしていた…


それを六道家が仲裁して一応、落ち着いたが味方になる人達は少なかった


エミや唐巣は自分達の味方だと思っていた美智恵は、考えの甘さを悟った


どうやら横島が唐巣に後のことをお願いしたらしいと、さっさの話で理解した

唐巣は優しいが厳しい人でもある

あまりの非人道的な私達に怒りを覚えたのだろう…


そして横島の存在感を改めて理解した


彼一人居ないだけで、こんなに変わってしまうものかと…


横島が我慢して影で支えていたのは、みんなが知る事実なのだ

その横島に愛想を尽かされた


それにより誰も信用しなくなってしまった


元々、アシュタロス戦や過去の戦い方に疑問を持っていたエミ達がこれを機会に距離を置くのは当然だった
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