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真の歴史へ

一方、横島とルシオラはおキヌの遺体がある洞窟にいた

横島は神眼で内部を霊視していた

「良かった… おキヌちゃんの遺体は無事だな… 反魂の術も正確にかかってる」

横島は神眼を閉じて安心したように話した

「凄い人間もいたのね… こんな大掛かりな結界を作って反魂の術まで仕掛けたんだから」

ルシオラは感心しながら、熱心に周りを見ていた


「あの古文書には反魂の術のやり方から、結界の維持管理までしっかり書いてたが… 確か氷室さんは知らないんだよな~」

横島は苦笑いしていた

「人間は寿命が短いからね… 長い年月の間情報を正確に伝えるのは難しいわよね」

ルシオラはしみじみ話した


それから横島は、外に出て死津藻比女を霊視して探していた


「ヨコシマ、見つかった?」

内部を調べ終わったルシオラがやってきた

「ああ、500メートル先の地脈のポイントに本体がいる… すでに株分けもしてるな」

横島は神眼で地中を見つめていた

「私達に気づいてないのかしら…」

ルシオラは考えながら話した

「おキヌちゃんが戻ったのは、気がついてるみたいだ… 急速に遠方に根を伸ばしてる」


横島は考えながら話した

そして、ルシオラと二人顔を見合わせ考えていた


「付近の山を結界で包むか… 奴がこの辺りから逃げないように」

横島は考えた結果そう話した


「そうね… 死津藻比女を封じるなら並みの結界では無理ね。 氷室神社に戻って、例の結界にしましょう」

ルシオラがそう言うと横島と二人神社に戻った


神社に戻って横島は、小竜姫とタマモに結界を張ることを伝えた


「そうですね… 死津藻比女が地中を逃げたら、面倒になります。 幸いこの辺りに人家はありません。 今のうちに山ごと結界で封じてしまいましょう」

小竜姫も少し考えて、横島の話に賛成した

「じゃあ、早くいきましょう… 雪之丞はここで残って神社を守ってね」

タマモが雪之丞にそう話して、横島達はそれぞれ別の方向へ飛んでいった


北に横島

南にタマモ

東に小竜姫

西にルシオラ


死津藻比女を囲むようにしていた


そして、みんな準備が出来た時、それぞれ力を解放する


横島の霊力

タマモの妖力

小竜姫の神通力

ルシオラの魔力


それぞれが色は違うが光の柱を放ち、付近の山々を包んでいった


「「「「大地に流れる力よ…… 霊力と妖力と神通力と魔力を持って、この場所を封じる結界となせ…」」」」


横島達は念話でタイミングを合わせて、地脈にアクセスして力を込めた言霊を話した


その瞬間…


氷室神社と付近の山々が大規模な結界に包まれた


この結界は横島達のオリジナルの結界だった…


それぞれ質の違う力を共鳴させて、大地の深くから空の上までを包む結界としたのだ…


この複合結界は人間界では最強で、今まで破られたことは無かった


かつての未来で神魔戦争の時、横島達はこの結界で自分達の味方の本拠地を守ったりしていた


この結界の最大の弱点は、横島達が近くに居ないと結界を維持出来ないことだ


横島達の力と地脈の力のバランスが崩れると結界を維持出来ないのだ


横島達は結界を無事出来て安心していた

(過去に戻って初めてだったが、無事成功して良かったよ)

横島は念話でルシオラ達に話した

(ええ、これで死津藻比女は東京には行けないわ)


(なんとか人骨温泉の手間で抑えられましたね)

ルシオラと小竜姫は、死津藻比女より先手を打てたことを喜んでいた

(相変わらず、反則な結界よね… これだけ複数の力の強力な結界なんて…)

タマモは感心半分呆れ半分で話した



一方地上の雪之丞は…

あまりの事態に驚いていた

「この広い山を強力な結界で包みやがった……」

雪之丞は呆然と呟いていた

そして、味方で良かったと、しみじみ実感していた…


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