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真の歴史へ

「横島さん… みんな…」

おキヌは横島やルシオラや小竜姫やタマモや雪之丞を見た

みんな優しい目でおキヌを見ていた


「心配しないでおキヌちゃん。 私達が揃えば勝てない相手はいないわ。」

タマモは優しく微笑んだ

「そうよ。 私達に任せて… 仲間でしょ? 必ずあなたに自由をあげるわ」

ルシオラも優しく自信に満ちた笑みでおキヌに話した


「はい… 私… 信じてます。 今の私の幸せは皆さんのおかげですから…」

おキヌは涙ぐみながら話した

おキヌは嬉しかった

すでに幽霊の自分がこんなに大切にされてることが…



そして、横島や雪之丞やルシオラは若いが…

小竜姫やタマモは長い年月を生きた記憶があった


二人は長い孤独の中一人で生きる辛さをよく理解していた

そして同じように、300年たった一人で闇の中生きたおキヌを、自由にしてあげたかった


無論、横島達も気持ちは同じだ

優しいおキヌにもう一度人生を与えたい…

そう思っていた



横島達は話が一段落したので、神社の境内に入った

神社の境内では掃除をしている若い女の子が居た

「すいません。 神主に会いたいのですが…」

横島は女の子に話しかけた

「神主? 神主は父っちゃだ。 ちょっと待っててけろ」

女の子はそう話して神社の中に入っていった


「管理の行き届いたいい神社ですね~」

小竜姫は神社を見て話した

「まあな… ここを作った導師はかなりの実力があったらしいからな」

横島は昔を思い出していた

「少し不思議なんだが… 魔族が神社に来て大丈夫なのか?」

雪之丞は不思議そうにルシオラに聞いた

「普段は魔力は隠してるわよ。」

ルシオラは雪之丞に説明した

「私も小竜姫さんも同じよ 人間社会で暮らすにはバレないのが一番大切だからね」

タマモは苦笑いして話した


「普通のGSならまず見抜けんさ… 唐巣神父クラスなら別だがな」

横島は雪之丞に説明するように話した


そのうち、神社の中から一人の中年の男性が来た

「私が神主の氷室です。 ご用件は何でしょうか?」

神主の男性は横島達を見て不思議そうに聞いた

横島達はみな若い

一番年上に見えるルシオラでさえ、20才くらいにしか見えない

その横島達がわざわざ訪ねてきた理由がわからなかった


「私は東京から来たGSの横島忠夫です。 この辺りの妖怪を調査に来ました。 ここの神社は歴史があるみたいなので、何か資料があれば見たいのですが…」

横島は営業スマイルで神主に話した


「横島忠夫!? あなたが…」

神主は驚いて横島を見た

「父っちゃ、知ってる人か?」

女の子は驚いた父に不思議そうに聞いた

「ああ、横島忠夫と言えば16才の若さでGS試験を主席で卒業して、僅か3ヶ月で事務所を開いた人だ… 唐巣神父と言う、日本でトップクラスのGSの弟子で、妖怪の保護地区を作った人の一人だよ…」

神主は驚きながら話した

「へ~、そんな凄い人には見えないだよ!」

女の子は驚いていた

「早苗! 失礼だぞ!」

神主は驚いている早苗を注意した


「いや、気にしないで下さい。 それにしても、詳しいですね… 妖怪の保護地区は唐巣神父やGS協会が試験的に行ってるんですよ。 俺は神父と一緒に協力してるだけです」

横島は少し照れたようにそう話した


「私も現在は活動してませんが、GS免許は持ってます。 あなたの噂は聞いております。 とりあえず、中へどうぞ。 古い古文書ならありますから」


横島達は神主に案内されて、神主の家に入った


神主は奥の部屋から箱に入った巻物を数本持ってきた


「当神社にあるのはこのくらいですが…」

横島は神主から渡された巻物をタマモと小竜姫に見せた

古い文字は彼女達の方が得意なのである

「この神社は随分立派ですね… どのくらい歴史があるのですか?」

小竜姫とタマモが古文書を読む中、横島は神主に話しかけた

おキヌのことや死津藻比女に話を繋げる為である


「当神社は300年前からこの地にあります。 古文書にも書いてますが、300年前の元禄の頃… この土地にはほかに例をみないほど強力な地霊が棲み、地震や噴火をひきおこしていました」

神主は真剣な表情で話し出した

「300年前…」

雪之丞は驚いていた

おキヌは複雑な表情で話を聞いていた

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