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真の歴史へ

「あなた自分の言ったことの意味を理解してるの?」

愛子は驚いて横島に話した

妖怪の愛子は、横島が話すことがいかに不可能か理解していた…

人間は自分達と違う妖怪を迫害して、退治しようとする

それは人間社会で生まれた愛子も例外では無かった…

過去を思い出して、愛子は悲しそうな顔をしていた


「疑うなら、まず俺の事務所に来てみるか? 俺の事務所には神族と魔族と幽霊もいるぞ? 外にいる妖怪のタマモもだしな…」

横島は苦笑いして話した

横島の事務所で純粋な人間は雪之丞だけなのだから…

「……面白い人ね… 世界でも敵に回してるのかしら?」

愛子は冗談半分で話した

「世界は敵じゃないよ… 敵は運命だったんだ… そして、俺は今度こそ運命を変えて見せる… 信じられないなら、付いて来い…」

横島は力強い目で愛子を見ていた

「私は長年学校でたくさんの子供達を見てきたわ… でも、あなたのような人間は初めてよ。 どう見ても高校生にしか見えないのに…」

愛子は先ほどまでとは違い穏やかな笑みを浮かべていた

「いいわ… 閉じ込めた人達は解放する。 そして、あなたが何をするのか見てみたいわ。」

愛子はそう話して人々を解放していった…


横島もすぐに外に出た

同時に外に出たピートが驚いた様子で周りを見ていた


「横島さん!? 助けてくれたんですね! ありがとうございます」

ピートは横島とタマモを見て、ようやく気がついた


「ああ、机の妖怪を説得しただけだがな」

横島は愛子の机を見て話した

「お前名前は?」

横島は机に語りかけた

机からは愛子が現れて答えた

「私は愛子よ。 机の妖怪… 私はこれからどうすればいいの?」

愛子は横島を見て伺うように話した

解放はしたが…

退治されない保証などないのだ…

横島を信じてはいるが…

不安だった…

「とりあえず、俺の事務所に来いよ。 お前が通える学校に心当たりがあるから、聞いてみるから… それとも、事務所で働くか?」

横島は少し考えて愛子に話した

「私は学校に行きたいわ…」

愛子は横島が本当に約束を守ったのに驚いたが静かに話した…


横島は学校に話して、愛子を引き取った

この学校に置いてあげても良かったのだが…

教師や生徒の反応が微妙に冷たかったのだ…

横島が来た時も、教師や生徒は机に怯えていた

それを不思議に思いはしたが…

愛子が楽しい学園生活を送る為には他の方がいいと判断した


次の日

横島は六道女学園に来ていた

やはり愛子を受け入れるとしたら、ここしか無いのだ


それにもうすぐ生き返らせるおキヌも通わせる予定な為、ちょうど良かった…


「六道さん、机の九十九神を一人生徒として、受け入れてくれませんか?」

横島は理事長室で、六道理事長に話していた

「珍しいわね~ なんで学校に通いたいの~?」

相変わらずな話し方で横島に聞いてきた

「机の妖怪ですからね。 学校が好きなんですよ。 それに友好的な妖怪ですから、霊能科の生徒にはいい出会いになると思いますが?」

横島はさらりと、学校の利点も話した

「確かに~ 妖怪や霊との共存は理想だわね~ でも、もし生徒が危険になったらどうするの~?」

理事長はあくまで慎重に話した

「俺が責任持ちますよ。 俺の保護した妖怪ですからね…」

横島は笑顔で言い切った

理事長も横島にそこまで言われたら、信じるしか無かった…

少し前に横島と唐巣が作った妖怪の保護地区は、GSの間で密かに噂になっていた…

妖怪や霊との共存…

それを実現しようとする横島は、今や唐巣に並ぶ一流GSになっていた

六道家としても、協力は損では無かった…

むしろあまり縁が無かった、横島との協力関係は歓迎したかった

「なら~いいわよ~ 私も、生徒達には妖怪を知って欲しいの~」

理事長は少し考えて笑顔で承諾した


「ありがとうございます。 理事長にそう言って頂けると俺も嬉しいです。 未来のGS業界を支えるべき六道女学園の生徒には、友好的な妖怪や無害な妖怪も多いとよく知って欲しいです。」


横島も笑顔で話した

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