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真の歴史へ

「ピートを捕まえた妖怪も知ってるんでしょ?」

「ああ、前回は俺が捕まったんだ… その後はクラスメートとして学生をやってたからな~」

横島はタマモの問いかけに苦笑いして答えた

「じゃあ、今回も助けれたらいいわね」

タマモは笑顔で横島に言った

「大丈夫だろ? ただ学校をやりたいだけの妖怪だからな… 通称青春妖怪だからな」

横島は笑いながら話した

「変わった妖怪ね… まあ、九十九神は元の性質を受け継ぐからね… 変わった奴が多いけど」

タマモは苦笑いして説明した


そうしているうちに、横島とタマモは職員室に行き、先生に連れられて愛子がいる教室に来た


生徒はすでに非難しており、誰も居なかった…

横島は教室を結界で包んだ

下手に逃げられると大変だからだ

「タマモ、しばらく見張っててくれ… 俺は中に入って説得してくる」

横島はタマモを見て話した

「ええ、誰も近づかないように見てるわよ」

タマモが言うと横島は双文珠を作った

【潜/入】


文珠の力で横島はすぐに愛子の中に入っていった


横島が中に入ると、そこは無人の教室だった…

(懐かしいな…)

横島が辺りを見回していると…

愛子がやってきた


「あなたも妖怪に捕まったのね… ここからは出られないわよ?」

少し表情の硬い愛子が横島に話した

愛子は知っているのだ…

横島が自分から入って来たのを…

そして、GSなのも理解していた

ただ戦闘力の無い愛子には抵抗する方法は無く、あくまで被害者で通すしかないのだ


横島は愛子を見て懐かしそうな目になった…

かつてのクラスメートとの久しぶりの再開なのだから…


「お前が机の妖怪だな… 二人で話がしたくて来たんだ。 すまないが、他の人は呼ばないでくれ…」

横島は真剣な表情になり話した


愛子は少し考えたが…

「どうやら、全てバレてるみたいね…」

愛子は険しい表情になり、横島に話した

「そう警戒するなよ。 退治するつもりはない。 話し合いに来たんだ」

横島は苦笑いして話した

この時の愛子に、いきなり人間を信用しろと言うのは無理だろう…
 
 
「自分から入って来れる人間がいるなんてね… 私を退治すれば捕まえた生徒は元の場所に戻るわよ」

愛子は警戒しながら話した


「退治はしないって… 捕まえた人間を全て解放してくれ…」

横島は優しく話した

「この中は私の世界… いくら入ってこれたからといって、中で私に勝てるのかしら…」

愛子は表情を変えずに話した

「まあまあ、人間を解放すれば、お前も学校に行けるようにしてやるよ。 学校以外なら事務職くらいなら雇ってやるが…?」

横島は信用しない愛子に苦笑いしていた

愛子は横島の話に驚いた顔になる…

「そんな話信用すると思ってるの?」

やはり愛子は信用出来ないようだ

「外で見張ってるのは俺の仲間のタマモだ。 今は隠してるが妖弧だ。 お前なら微量の妖力を感じれるだろ?」

横島はあくまで、優しく説得していた

横島の霊力を少しでも解放すれば、愛子なら従うだろう

だが、元クラスメートで世話になった愛子を脅すような手段は使いたくなかった


「ねえ… 何故そんなことするの? ここに入る力があるなら退治した方早いでしょ…?」

愛子は疑うような、不思議なような顔で横島を見ていた


「妖怪も人間も同じだろ? ましてお前のような、人間社会で生まれた九十九神は人間と共存するべき存在だ… あらゆる種族が、お互いに共存する努力をしなければ、世界は滅んでしまう…」

横島は優しく話して説明したが…

少し寂しそうだった…

それは未来でのハルマゲドンを生き残った、横島ならではの想いだった…


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