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GS横島 運命と戦う者

「ええ、間違いなく本人ですよ」

小竜姫が苦笑いのまま言った


「まかさ転生したとはいえ、金毛白面九尾の妖弧に会うとはの~」

老師は面白そうに話した

「タマモはそんなに有名なんすか?」

九尾の名前はなんとなく聞いたがよく知らない横島だった


「金毛白面九尾は、その昔、神魔の両陣営からスカウトされておったのじゃよ じゃが神魔の争いに巻き込まれるのを嫌って断ったという話じゃ…」


その話には横島だけでなくルシオラ達や小竜姫も驚いていた

「お前って前世はすごい妖怪だったんだな~」

横島は感心するようにタマモに話した


「やっとわかったの? 遅いわよ。 お詫びにお揚げを毎日要求するわ!」

タマモは横島に呆れるように話したが…


「前世がなんでも関係無いだろ? 今のお前はタマモなんだからさ それに油揚げは食わせてるだろ~」


横島は笑顔でタマモの頭を撫でた


「横島って馬鹿なのね…」


タマモは呆れたように話したが、その口元には笑みが浮かんでいた


タマモは本能的に理解している自分を嫌う訳でもなく、利用しようとする訳でもなく

ただのタマモとして扱ってくれる人間がどれだけ珍しいかを……


ルシオラはそんな素直じゃないタマモを見て微笑んでいた


やっぱり悪い子じゃない


パピリオは…

いつの間にか老師のゲームを勝手に初めて夢中になっていた


そうして横島達は妙神山に住むことが決まった



そして、横島が居なくなった東京では…
横島がGSを辞めた話は徐々に広まっていく…


数日後
美神美智恵はその話と理由を隠蔽しようとしたが、すでにおキヌは令子の元から去り、唐巣の教会にいた

おキヌと唐巣を相手に口止めも出来ずに話は広まっていく…


元々腕は超一流だが、悪い評判の多い令子は

それを機会に更に評判が悪くなる


横島とおキヌ自体は有名では無かったが、人界唯一の文珠使いと、世界に数人のネクロマンサーが美神事務所にいたのは業界では評判だった…


その二人がいきなり去り、一人はGSを辞めてしまった


その事実にオカルト業界は元より、一般人にまで令子の悪い噂が広まった…
 
まあ悪い噂と言っても事実よりはマシなのだが…


そして美智恵にも影響を及ぼしていく


アシュタロス戦のおり、令子の為に様々な裏工作を使い、権力を握り事実を隠蔽した


アシュタロス戦は被害も多く、政府関係者やオカルト業界には美智恵のやり口に批判的な人は少なくなかった


そんな人達にとっては今回の騒動がいいチャンスになっていた


かつてアシュタロス戦を一緒に戦った仲間も美神親子の味方はせずに、静観を決めていた


そんな中、唯一六道家が事態の沈静化に乗り出した

オカルト業界のスキャンダルを広げたくなかったのだ


それにより美神親子の業界からの追放は避けられたが、孤立無援な状態になった



妙神山にいる横島達は…

平和な日々を過ごしていた

妙神山の再建を手伝い修行をする日々


ルシオラは横島との生活を楽しんでいた

一緒に修行をしたり、自分の研究をしたり…


パピリオとタマモは修行は嫌いだったが、横島達に言われて仕方なく修行に参加していた


小竜姫と老師は、横島達と修行をしていく日々を楽しんでいた


特に小竜姫は横島に一から教えるのに、使命感を感じて熱心だった…


「横島さん、本当に基礎が出来なかったんですね… 文珠や霊波刀は出来るのに… やはり霊力の使い方からですね~ 剣術も基礎からみっちりいきますからね」


小竜姫は呆れながらもニコニコと横島に教えていた


「申し訳ないっす。 いや~ 小竜姫様に教えてもらえるなんて幸せっすね~」

横島は苦笑いで返事した


両者とも結構楽しそうだった


横島もどうせ修行するなら美人な小竜姫の方がやはり楽しかった


ルシオラの手間、口に出さないが…


妙神山のメンバーは一つの家族のように楽しい生活を送っていた
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