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神と人と魔の狭間で

「右だ! 次は左!」

一目散に逃げ出した横島であるが飛んで地下の障害物を避けるので精一杯でメドーサの姿も攻撃も見てる余裕などない。

次々に放たれる霊波砲を心眼の指示で交わしつつビッグイータも心眼の霊波砲で撃退しながらひたすら逃げる。


「フフフ。 いいのかい? そんなに竜気を無駄にして?」

ただメドーサはまだ本気ではなく必死に逃げる姿をあざ笑いながらいたぶるように追っていくが、一つ彼女は勘違いをしていた。

この時横島は竜神の装備をGジャンとバンダナで隠れていたのでメドーサは横島が逃げれば逃げるだけ小竜姫が消耗すると勘違いしている。

これは横島の作戦ではなくただの偶然なのだが。


「おや雪之丞はこっちじゃないのね。 残念だわ。」

一方時を少し遡り小竜姫達の方も屋敷の玄関で待ち受けていた勘九郎と遭遇していた。


「三下に用はないのよ。 あのオバハンを出しなさい。」

「フハハハハッ! バカね。 メドーサ様はここには居ないわ。 小竜姫。 貴女を迎えるに相応しい土産を取りに行ったもの。」

「土産を? まさか!?」

数十では収まらぬゾンビがうようよと囲む中で令子はメドーサを出せと勘九郎に迫るが、そんな令子や小竜姫の裏を書けたことがよほど嬉しかったのか勘九郎は高々と笑いながらメドーサのことを話すと令子はすぐにその意味を察知して表情を強張らせる。


「鎌田勘九郎さん。 この辺りで降伏して頂けるなら人として裁きやり直す機会もあると思いますがいかがしますか?」

「そんなこと言ってていいのかしら? 愛しい坊やが死ぬわよ。」

「メドーサの力に怯えてるだけしか出来ない貴方と横島さんを一緒にしないで下さい。 出し抜かれたのがどちらかすぐに分かりますよ。」

「減らず口を! グハッ!?」

ただ小竜姫は勘九郎の言葉にも焦りを見せることはなかった。

無論心配ですぐに飛んで行きたいのは山々だが、ここでそんな隙を見せる訳にもいかないし横島にはこんな自体も想定して竜神の装備を渡したのだ。

何より小竜姫は信じている。

そして勘九郎の注意が小竜姫に集まった瞬間を逃すGS達ではなかった。

令子は破魔札を勘九郎に叩き付けると問答無用とばかりに勘九郎に神通棍で襲いかかっていてエミも霊体撃滅波で周りのソンビを蹴散らす。

冥子だけはワンテンポ遅れていたが周りのソンビを蹴散らしつつ式神で令子を援護している。


「小竜姫様! ここはいいから横島クンを!」

「美神さん……。」

ただ流石に横島ではメドーサを相手に何時までも持たないと考えた令子は勘九郎を神通棍であしらいつつ小竜姫に横島の元へいくようにと口にした。

関係が変わり形が変わってもやはり令子にとって横島は特別なのだと小竜姫は改めて感じるが、その時市街地で爆発音が響く。


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