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その二

それから横島達は、京都市内の寺社仏閣などを見学していく

有名な観光地な為、どこに行っても修学旅行や団体旅行客が多かった


「凄いわね~ 本当に普通に入れるわね」

どこの施設も愛子は普通に入れた

中には強力な結界もあったが、一切感知しない


「当たり前だろ? その為のアイテムなんだから」

嬉しそうに寺社仏閣を見学する愛子に、横島は笑いながら答える


「それにしても、かなり強力な結界を張ってますね」

ピートは予想外に強力な結界に驚いていた


「昔の名残りだろうな… 明治の始めまでは、京都にはたくさんの陰陽師が居たからな… 御所や寺社仏閣を霊的脅威から守るのも仕事だったんだよ」

ピートに説明したのは横島である

一般的なGSなら持つ当たり前の知識

横島も未来で当然勉強していた


「陰陽師…?」

ピートとタイガーは知らないようで首を傾げる

2人共日本人では無い為仕方ないだろう


「陰陽師ってのは昔のGSだよ。 国に仕えた公務員みたいなもんかな? 時代にもよるが…、主に京都や一部都市で活躍して霊的治安維持をしてたんだよ」

横島は寺を見学しながら、ピート達に説明する


「ああ、なるほど…」

ピートはようやく理解したようだ


「横島君良く知ってるわね~ 少し前まで赤点だったのに」

愛子は驚いて横島を見ている


「勉強したんだよ。 GSとしては当たり前の知識だからな… 」

横島は苦笑いして愛子に話す


「最近テストの点数いいもんね~」

愛子は感心したように頷く

勉強したと言うのが感心のポイントらしい

勉強=青春なのだろう



そんな観光をしてると夕方になり、横島達はその日は京都市内の旅館に泊まることになる


「じゃあ、買い物行くか」

横島は夕食前の自由時間に、ピートとタイガーを連れて部屋を出た


「お土産ですか?」

旅館到着早々に買い物に行く横島にピートは不思議そうに聞く


「いや、酒だよ。 旅館と言えば宴会だろ? さすがに修学旅行じゃあルームサービスは頼めんしな」

横島は当然のように話している


「僕は構いませんが…」

ピートは未成年では無い為気にしない


「横島サン、いいんですかいノ~?」

タイガーは修学旅行で酒を飲むのに、少しビビっているようだ


「いんだよ。 ヨーロッパじゃあ、水代わりにワイン飲む国もあるしな… 昔はみんな飲んでたよ」

横島はビビるタイガーに笑っている


「確かに、ヨーロッパにはそんな国もありますね。 それに、二十歳が成人になったのも最近ですよ。 昔は違いましたから…」

ピートは横島の話に納得したのか、昔のことを説明する


「横島サン最近物知りですノ~?」

タイガーは今日1日横島の話を聞いて驚いていた

少し前までは、自分と同じくらい頭が悪かったのに…


「身近にめぐみやカオスが居るからな… ヨーロッパなんかの話に詳しいんだよ」


横島達はそんな話をしながら、近くの酒屋に向かう

酒屋ではワインやシャンパンなどを数本と、つまみを少し買って旅館に戻る

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