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真の歴史へ

GS試験前日になった


横島はルシオラ達と雪之丞と明日の相談をしていた


「雪之丞、明日は出来るだけ魔装術は使うなよ。 ピートか魔族と手を組む連中以外はいらないだろうしな…」


「なんでだ、横島?」

横島が話すと全力を出したい雪之丞は不満そうにして

横島達はそんな雪之丞に苦笑いしていた


「魔族がGSを送り込むとしたら、魔装術を教える可能性が高いからよ。」


「雪之丞さんが魔装術を使えば敵に警戒されるでしょう。 それは避けなければなりません」


「雪之丞の強さがあればGS試験は楽勝よ。 霊的格闘だけを考えれば人間でトップクラスよ」


ルシオラ、小竜姫、タマモの順に雪之丞に話した


「俺はそんなに強いのか? 横島達かピートしか相手にしたこと無いからな… イマイチ実感が無いな」


雪之丞は横島の事務所に来て以来修行を続けていた

だが相手が横島達かピートしかいない

横島達は実力が違いすぎてイマイチ自分の強さを理解出来ない


唯一互角に戦えるのはピートだったが、雪之丞もピートも自分達の実力を理解してなかった…


ピートはバンパイアハーフな上、ルシオラ達の指導で魔力と神聖なエネルギーの使い方が各段に上がっていた


すでに二人とも一流のGSを名乗れるレベルなのだ


そんな雪之丞に横島は笑いながら話した


「一回戦でピートに当たらなきゃ絶対試験は受かるさ。 魔族と繋がってる奴がどれほどの実力かはわからんが、魔装術を使えば互角には戦えるよ」


「横島を基準にしちゃだめよ。 横島は非常識に強いんだから、あなたは中級神魔の力を持つ小竜姫やルシオラや私で修行してきたのよ? 人間相手に簡単に負けないわよ」


タマモは呆れたように話した


「タマモ~ 非常識はヒドいな~ もう少し優しい言い方はないのかよ」


横島は苦笑いして話した


「でもヨコシマが非常識なのは昔からだわよ?」


ルシオラは笑いながら横島に突っ込んだ

「ルシオラまで… なんかへこむな~」

横島は少しいじけ始めた

「まあまあ、横島さんが普通だったら私達は一緒にいることが出来ませんでしたよ。」

小竜姫がフォローするが非常識なのは否定しなかった


「よく考えれば、人間界では最強のGS事務所だからな~」

雪之丞は改めて自分の環境に気がついていた


「まあな うちの事務所は普通の事務所と違うからな。 神魔族とも関係深いしな~ まあ秘密が多いからよっぽどじゃなきゃ人は雇わんがな…」


横島は少し考えこんでいた雪之丞に話した


「なあ、俺はなんで信用されたんだ?」

雪之丞も横島達が普通のGSでは無いのは知っていた

だが最初に戦いを挑んでいきなり弟子入りを志願した、怪しい自分をなぜ信用したのか理解できなかった


「最初に会った時、タマモも一緒だったろ? タマモは妖弧の中でも最強クラスだからな… タマモはお前が信用出来るかどうかすぐわかるんだよ」


本当は未来の記憶で雪之丞を知っていたからなのだが、そんな事は言えない


そのためタマモの力にしておいた


事実タマモは相手が信用出来るかは霊感でわかるのだから…

妖弧の霊感は人間より遥かに鋭いのである


「なるほどな~ 明日は久しぶりに知らない奴と戦えるな~ ワクワクするぜ!」


バトルジャンキーな雪之丞らしい言葉で一人盛り上がっていた…


「雪之丞さん… 手加減を忘れないで下さいね… 力加減を間違えたら相手が再起不能になりますから…」


小竜姫は心配そうに話した

雪之丞に手加減出来るかがかなり怪しかった


「雪之丞… 相手を殺すのは勘弁な… 事務所の評判が落ちる…」


横島も引きつった顔で雪之丞に話した


「わかってるよ。 弱い奴をいたぶる趣味は無いからな…」

雪之丞は当たり前だと言わんばかりに話すが

横島達はそれが一番心配だった…


(手加減の仕方も教えたら良かったな…)

(そうね…)

横島が念話で話してルシオラが答えた

(今の雪之丞さんは相手の実力がわかるレベルではあるはずなんですが…)

小竜姫は雪之丞なら相手をみて戦えるはずだと理解はしていたが…

(問題は性格よね~ 熱くならなきゃいいけど…)

タマモが一番不安なことを話した


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