その一
そんなかおりの様子を魔理は困ったように見ていたが、おキヌは笑顔で話しかける
「弓さん、一文字さん… 一緒に頑張りましょう! 私は足手まといかもしれないけど、頑張ります!」
おキヌはかおりと魔理の手を取り、三人合わせるように握る
「氷室さん…。 勝ちましょう」
かおりはおキヌの熱意に、顔を上げて見つめる
「ああ、絶対に負けねぇ!」
魔理は気合いの入った言葉を言う
おキヌはそんな二人を見て、ホッとしていた
横島や魔鈴みたいにうまく話せなかったが、なんとか気持ちを伝えることが出来た気がしたから
そして、おキヌ達は気持ちを一つにして会場に向かう…
その会場では横島が、次の試合のおキヌ達が出てくるのを少し不安そうに待っていた
「さて、どうなったかな…」
歴史を知る横島でも、こればかりはどうしようも無い
おキヌを信じてはいるが、不安も消えない…
場合によっては、関係を悪化させる可能性もあるのだから
「大丈夫ですよ。 彼女は強いですから…」
魔鈴は横島よりは楽観的に見ている
それは、戦国時代でのおキヌを思い出していたからだ
あの時、どんな危険が待っていようとも、自分も戦いに参加すると言った、強い意志を持つおキヌを思い出していた為である
そんな会話をしていると、両チームが試合会場に現れた
おキヌ達を見て、横島や魔鈴や令子や理事長などの、一部の人間は気がついていた…
「あら、おキヌちゃんのチーム変わったわね…」
令子は少し驚いたように呟く
「うまくいったな」
横島はホッとした表情で、魔鈴にだけ聞こえるように言った
「ええ、これで彼女達は勝っても負けても、いい経験になりますね」
魔鈴も笑顔で横島にだけ聞こえるように答えた
「一年の部、二回戦! 一年B組対一年D組!」
両チーム向かい合って試合が始まる
「私は腕の回復がまだ完全ではありません。 一番手は一文字さんで行きましょう。 ただ、決して深追いはしないで! 相手によっては私か氷室さんが変わります」
かおりが今回の作戦を決めて、おキヌと魔理が頷く
「始め!」
審判をしている鬼道の声で魔理が結界に入る
相手は制服を着て神通棍と破魔札を武器にする神谷
相手も一番手はオーソドックスな戦いをする人を出して来た
「行くぜ!」
魔理は霊力を込めた木刀で神谷に攻撃を加える
神谷は破魔札で魔理を牽制して、神通棍で戦う
バチバチ…
木刀と神通棍がぶつかり合って霊力が火花のように散っていく
「オラ!」
魔理は木刀を引いて、霊力を込めた拳で攻撃をする
神谷は破魔札で牽制するが、魔理は最低限を防御してすぐに攻撃に来る
「一文字さんは対人戦闘が得意らしいな… 霊能力を生かしてないのが残念だが、戦い慣れてる」
「相手の神谷さんは一文字さんに比べて、霊能力の使い方は上手いのですが、対人戦闘では不利のようですね」
横島と魔鈴は魔理の試合を見ながら話している
「実際の除霊なら、神谷さんの方が上だな… 一文字さんは霊能力を使って、ケンカしてるようなもんだからな」
「一年はみんな、まだまだ基礎中の基礎の段階なのよ~」
横島が一文字に厳しい意見を言っていたので、理事長はフォローをした
実際、弓かおりなど一部の生徒は特別強いのだ
普通の生徒はまだ基礎を始めたばかりだし、除霊経験は無いに等しい
その為、クラスの代表になる生徒でも、戦い方が偏っていても仕方ないのだ
「弓さん、一文字さん… 一緒に頑張りましょう! 私は足手まといかもしれないけど、頑張ります!」
おキヌはかおりと魔理の手を取り、三人合わせるように握る
「氷室さん…。 勝ちましょう」
かおりはおキヌの熱意に、顔を上げて見つめる
「ああ、絶対に負けねぇ!」
魔理は気合いの入った言葉を言う
おキヌはそんな二人を見て、ホッとしていた
横島や魔鈴みたいにうまく話せなかったが、なんとか気持ちを伝えることが出来た気がしたから
そして、おキヌ達は気持ちを一つにして会場に向かう…
その会場では横島が、次の試合のおキヌ達が出てくるのを少し不安そうに待っていた
「さて、どうなったかな…」
歴史を知る横島でも、こればかりはどうしようも無い
おキヌを信じてはいるが、不安も消えない…
場合によっては、関係を悪化させる可能性もあるのだから
「大丈夫ですよ。 彼女は強いですから…」
魔鈴は横島よりは楽観的に見ている
それは、戦国時代でのおキヌを思い出していたからだ
あの時、どんな危険が待っていようとも、自分も戦いに参加すると言った、強い意志を持つおキヌを思い出していた為である
そんな会話をしていると、両チームが試合会場に現れた
おキヌ達を見て、横島や魔鈴や令子や理事長などの、一部の人間は気がついていた…
「あら、おキヌちゃんのチーム変わったわね…」
令子は少し驚いたように呟く
「うまくいったな」
横島はホッとした表情で、魔鈴にだけ聞こえるように言った
「ええ、これで彼女達は勝っても負けても、いい経験になりますね」
魔鈴も笑顔で横島にだけ聞こえるように答えた
「一年の部、二回戦! 一年B組対一年D組!」
両チーム向かい合って試合が始まる
「私は腕の回復がまだ完全ではありません。 一番手は一文字さんで行きましょう。 ただ、決して深追いはしないで! 相手によっては私か氷室さんが変わります」
かおりが今回の作戦を決めて、おキヌと魔理が頷く
「始め!」
審判をしている鬼道の声で魔理が結界に入る
相手は制服を着て神通棍と破魔札を武器にする神谷
相手も一番手はオーソドックスな戦いをする人を出して来た
「行くぜ!」
魔理は霊力を込めた木刀で神谷に攻撃を加える
神谷は破魔札で魔理を牽制して、神通棍で戦う
バチバチ…
木刀と神通棍がぶつかり合って霊力が火花のように散っていく
「オラ!」
魔理は木刀を引いて、霊力を込めた拳で攻撃をする
神谷は破魔札で牽制するが、魔理は最低限を防御してすぐに攻撃に来る
「一文字さんは対人戦闘が得意らしいな… 霊能力を生かしてないのが残念だが、戦い慣れてる」
「相手の神谷さんは一文字さんに比べて、霊能力の使い方は上手いのですが、対人戦闘では不利のようですね」
横島と魔鈴は魔理の試合を見ながら話している
「実際の除霊なら、神谷さんの方が上だな… 一文字さんは霊能力を使って、ケンカしてるようなもんだからな」
「一年はみんな、まだまだ基礎中の基礎の段階なのよ~」
横島が一文字に厳しい意見を言っていたので、理事長はフォローをした
実際、弓かおりなど一部の生徒は特別強いのだ
普通の生徒はまだ基礎を始めたばかりだし、除霊経験は無いに等しい
その為、クラスの代表になる生徒でも、戦い方が偏っていても仕方ないのだ