その一
横島と魔鈴は腕を組んだまま
某ブランドショップに入った…
横島と魔鈴は何処から見ても、若い普通のカップルにしか見えなかった…
ブランドショップに来る客層では珍しい客層だ
「いらっしゃいませ」
店員は営業スマイルで横島と魔鈴を見たが、お世辞にも金持ちには見えない横島と魔鈴に、店員は冷やかしかと内心考えていた…
一方、横島と魔鈴は腕を組んだまま店内を見ていた
「すごいですね~」
魔鈴はその高級な品物と値段に驚いていた
魔鈴も女性だ
ブランドは知ってはいたが…
興味は無かった
長年魔法の研究だけをしてきた魔鈴
彼女も少し変わっていた…
「俺こんな店、入るだけで緊張するな… 店員に邪魔に思われてそうでさ」
横島は少し落ち着かない様子で店内を眺めていた
「もう~ 今の忠夫さんは貧乏じゃないんですよ… 未来では何年も一緒に暮らしたじゃないですか~」
魔鈴は少し拗ねたように小声で話した
未来で横島は魔鈴と結婚して、一般よりは裕福な生活だった…
レストランは順調だったし、たまに受けるGSの仕事などで生活は楽だった
横島も魔鈴も贅沢する訳ではないので、お金は主に魔法の研究に使われていたが…
元々、服などに興味が薄い横島と魔鈴は、ブランド服など買うことは無かった…
今回は、未来と違い人々の注目を集める立場である
その為魔鈴は、一応それ相応の服装をと考えていた
魔鈴は紳士スーツの売り場でスーツを探して、横島に合わせてはどれが似合うか考えていた
「どれがいいかしら…? あまり堅苦しいのもちょっと…」
魔鈴は楽しそうに服を次々に横島に合わせていた…
普段はあまりこだわらないが、たまには服を選ぶのも楽しかった…
「お客様… 何かお探しですか?」
横島と魔鈴が真剣に服を選び出したのを見てたのか、店員がやってきた
(あれ… この二人どっかで見たわね…)
店員は横島と魔鈴を見て、顔に見覚えがあったが…
詳しく思い出せなかった…
「スーツを探してるんです。 少し人前に出るので…」
魔鈴は店員にスーツの相談をしだした
横島は相変わらず、場違いではないかと…
居心地の悪さを多少感じていたが、魔鈴の楽しそうな顔を見てると自然に笑顔が出てきた…
横島と魔鈴がそうして服を選んでると、客の一部が横島と魔鈴の顔をチラチラ見て何か話しているようだ…
魔鈴は店員と服を選んでるので気がついてなかったが、居心地の悪さを感じていた横島は敏感に気がついていた…
(なんだ…? 俺が場違いだから笑われてるのか?)
横島は理由を考えるがイマイチわからない…
そんな店内の微妙な空気を読んだのは店長だった…
銀座という場所の為、VIPや有名人が多いこの店の店長はそんな空気を感じていた
店長は横島と魔鈴を見て考えている
(あの2人どこかで見た覚えが…)
さすがに正体のわからないことには店長もどうしようもない
そんな中…
若い店員の一人が店長に近づいて小声で囁いていた
「店長! あの2人GSですよ!! 今、大ヒットしてる香港映画に出演して話題になってる!」
店長はそれで思い出していた
メディア露出が全く無い為、ラフな服装に気がつかなかったのだ
「そうか… 服装が違うから気がつかなかったな おい、特別室にお通ししろ」
店長はすぐに若い店員に言った
若い店員は横島と魔鈴の元にすぐに来た
「お客様、奥へどうぞ。 ごゆっくりお選び頂けますよ」
若い店員は、不思議そうな横島と魔鈴を連れて奥の特別室に入った
「今、ご希望の品物をお持ちしますので、少々お待ちください」
2人の店員はそう話して部屋を出た
「なんで俺達こんな部屋に通されたんだ?」
横島は未だに理解出来てなかった…
魔鈴は部屋をよく見ていた
その部屋はVIPルームだけあって、高級感あふれる部屋だった
「どうもVIPルームのようですね… 私達のこと知っていたんでしょうね」
魔鈴はだいたい理解した
店員が横島と魔鈴のことを知っていたのだと…
映画で有名な2人を店が気を使ったのだと思った
某ブランドショップに入った…
横島と魔鈴は何処から見ても、若い普通のカップルにしか見えなかった…
ブランドショップに来る客層では珍しい客層だ
「いらっしゃいませ」
店員は営業スマイルで横島と魔鈴を見たが、お世辞にも金持ちには見えない横島と魔鈴に、店員は冷やかしかと内心考えていた…
一方、横島と魔鈴は腕を組んだまま店内を見ていた
「すごいですね~」
魔鈴はその高級な品物と値段に驚いていた
魔鈴も女性だ
ブランドは知ってはいたが…
興味は無かった
長年魔法の研究だけをしてきた魔鈴
彼女も少し変わっていた…
「俺こんな店、入るだけで緊張するな… 店員に邪魔に思われてそうでさ」
横島は少し落ち着かない様子で店内を眺めていた
「もう~ 今の忠夫さんは貧乏じゃないんですよ… 未来では何年も一緒に暮らしたじゃないですか~」
魔鈴は少し拗ねたように小声で話した
未来で横島は魔鈴と結婚して、一般よりは裕福な生活だった…
レストランは順調だったし、たまに受けるGSの仕事などで生活は楽だった
横島も魔鈴も贅沢する訳ではないので、お金は主に魔法の研究に使われていたが…
元々、服などに興味が薄い横島と魔鈴は、ブランド服など買うことは無かった…
今回は、未来と違い人々の注目を集める立場である
その為魔鈴は、一応それ相応の服装をと考えていた
魔鈴は紳士スーツの売り場でスーツを探して、横島に合わせてはどれが似合うか考えていた
「どれがいいかしら…? あまり堅苦しいのもちょっと…」
魔鈴は楽しそうに服を次々に横島に合わせていた…
普段はあまりこだわらないが、たまには服を選ぶのも楽しかった…
「お客様… 何かお探しですか?」
横島と魔鈴が真剣に服を選び出したのを見てたのか、店員がやってきた
(あれ… この二人どっかで見たわね…)
店員は横島と魔鈴を見て、顔に見覚えがあったが…
詳しく思い出せなかった…
「スーツを探してるんです。 少し人前に出るので…」
魔鈴は店員にスーツの相談をしだした
横島は相変わらず、場違いではないかと…
居心地の悪さを多少感じていたが、魔鈴の楽しそうな顔を見てると自然に笑顔が出てきた…
横島と魔鈴がそうして服を選んでると、客の一部が横島と魔鈴の顔をチラチラ見て何か話しているようだ…
魔鈴は店員と服を選んでるので気がついてなかったが、居心地の悪さを感じていた横島は敏感に気がついていた…
(なんだ…? 俺が場違いだから笑われてるのか?)
横島は理由を考えるがイマイチわからない…
そんな店内の微妙な空気を読んだのは店長だった…
銀座という場所の為、VIPや有名人が多いこの店の店長はそんな空気を感じていた
店長は横島と魔鈴を見て考えている
(あの2人どこかで見た覚えが…)
さすがに正体のわからないことには店長もどうしようもない
そんな中…
若い店員の一人が店長に近づいて小声で囁いていた
「店長! あの2人GSですよ!! 今、大ヒットしてる香港映画に出演して話題になってる!」
店長はそれで思い出していた
メディア露出が全く無い為、ラフな服装に気がつかなかったのだ
「そうか… 服装が違うから気がつかなかったな おい、特別室にお通ししろ」
店長はすぐに若い店員に言った
若い店員は横島と魔鈴の元にすぐに来た
「お客様、奥へどうぞ。 ごゆっくりお選び頂けますよ」
若い店員は、不思議そうな横島と魔鈴を連れて奥の特別室に入った
「今、ご希望の品物をお持ちしますので、少々お待ちください」
2人の店員はそう話して部屋を出た
「なんで俺達こんな部屋に通されたんだ?」
横島は未だに理解出来てなかった…
魔鈴は部屋をよく見ていた
その部屋はVIPルームだけあって、高級感あふれる部屋だった
「どうもVIPルームのようですね… 私達のこと知っていたんでしょうね」
魔鈴はだいたい理解した
店員が横島と魔鈴のことを知っていたのだと…
映画で有名な2人を店が気を使ったのだと思った