その一

そして…


とうとうその日はやってきた…


光秀の軍は毛利攻めの援軍に中国地方に向かうはずであった……


だが……

京都の桂川で光秀の軍は止まった


「敵は本能寺にあり!!」


光秀の号令で軍は京都に入って本能寺に向かった


途中、軍を二手に分けて、一方は二条城などの京都内の信長の拠点の制圧に向かった


そして光秀の本隊は本能寺へ向かっていた…


横島達はその様子を遥か上空から見ていた


「始まりましたね…」

魔鈴は光秀の本隊を見ながら呟いた

「ああ、予想通りだな… 本来は歴史に干渉するのはまずいんだが…」

横島は険しい表情で話した

「ノスフェラトゥはここで滅びる歴史です。 それを現実にしなければなりません。」

魔鈴は横島の話に続いて話した

「光秀の本隊は約5000か… そのうち退魔師は50人も居ないな…」


横島は光秀の軍を霊視しながら話した


「人数や実力を見ても、思ったよりは戦力がありますが… やはりノスフェラトゥを倒すのは難しいでしょう」魔鈴も同じく霊視して意見を話していた

「血を吸われたらゾンビになるからな… 戦力が多くても敵なってしまう 難しい判断だな」


横島は相手の戦いにくさを改めて感じていた


「おキヌちゃん怖くありませんか?」

魔鈴はマリアが抱えているおキヌに話した

「大丈夫ですよ。 私は幽霊でしたから… 空を飛ぶのは慣れてます」

おキヌは笑顔で答えた


横島達が何故京都の上空に居るのかといえば…

地上では動きがとれなくなるからだ


光秀の軍は本能寺を包囲するだろう

それと同時にノスフェラトゥを逃がさない為に京都を支配下におくはずである


横島達が迅速に光秀やノスフェラトゥの戦いに参戦するなら、上空に待機するのが一番なのである…


そうしているうちに京都の各所では戦が始まっていた


光秀の本隊はすでに本能寺を包囲して、突入する寸前である


「横島、美神殿を発見したぞ!」

令子を探していた心眼が声をあげた


「心眼どこにいる?」

「光秀のすぐ側だ…」

横島の問いかけに、心眼は困ったような口調で答えた


「やっぱりか~ 目立つの好きだしな… 自分がノスフェラトゥを倒すつもりなんだろうな…」

横島は顔をひきつらせて話した


「美神さんの実力は認めますが…ノスフェラトゥを倒すのは難しいかと…」

魔鈴は呆れたように話した


「美神さんはこの時代に来る前に妙神山で修行しましたよ。 修行の成果に自信があるんじゃないですか?」


おキヌは苦笑いしながら横島と魔鈴に話した


「そうなのか… 相変わらずなんだな~ 相手が誰でも怯まないのは立派だが… 無謀だな 相手はメドーサより上だぞ?」


横島は呆れたように呟いた



その頃地上では…


退魔師と光秀の精鋭部隊が本能寺に突入して行った!

その数約500人


「忠夫さん、光秀公が突入しました!」

魔鈴は横島を見て言った


「さて、俺達ももう少し近づくか…」

横島は文珠を数個出した

込めた文字は【穏】【行】

それを魔鈴とマリアに渡した


それにより横島達は、光秀の兵やノスフェラトゥに気づかれずに行動出来る


そして横島達は、本能寺の外れに降り立った



本能寺内では、光秀の兵が信長を探して暴れまわっていた



しばらくすると信長の兵と戦いが始まっていた…


横島達は信長が発見されりのを待っていた


「いたぞー!! 信長がいたぞー!!」

本能寺の奥から光秀の兵の声がした


「みんな、光秀の兵にも気をつけろ。 味方でないから攻撃される可能性が高い。 文珠の効果はしばらく続くが、危なかったら一旦逃げろ!」

横島は魔鈴、マリア、おキヌを見た

「イエス・横島さん」

「横島さんわかりました」

マリア、おキヌが返事した

魔鈴は横島を見て頷いた


「よし行くぞ!」


横島達は光秀の兵の声の元に走っていく…


「横島、戦いは始まってるぞ。 ノスフェラトゥと配下らしき妖怪が3匹。 ゾンビが数十体だ」


走っている時、心眼が敵の様子を話した

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