その一
「時間移動先・特定できました」
マリアがカオスを見た
「うむ、何処にとばされたのじゃ?」
「西暦1582年・6月。 場所は日本、丹波付近です」
カオスの問いにマリアは答えた
横島、魔鈴、カオスはその移動先に内心驚いた
これは過去の歴史には無い出来事だった
「西条さん、すまないがその時代の目立たない服装と、金を少し用意してくれないか?」
横島は難しい顔のまま西条に話した
「わかった 1582年といえば戦国時代だな… 旅の僧の姿でも用意しよう。 少し待っててくれ…」
西条は慌てて事務所を出ていった
残る横島達はまだ複雑そうな顔をしていた…
「カオス、どう思う?」
横島の問いかけにカオスは難しい顔のまま話し始める…
「推測でしかないが… 過去に始めて時間移動した時はマリアが行き先を示した。 今回はおキヌかの… 彼女は300年前の生まれじゃろう… ただ時代が随分ズレておる… もしかしたら何かしらの運命に導かれたのかもしれん…」
さすがのカオスも時間移動は経験が無い。
そもそも時間移動は因果率を覆す究極の超能力である
いかにカオスの知識でも全てを知るのは無理であった
それこそ、神魔の最高指導者でもなければ無理だろう…
「では過去で何かしらの事件に巻き込まれてるとでも…?」
魔鈴は不安そうに聞いた
「そう考えた方がいいじゃろうな… だが気をつけろ! 行動次第ではまた平行世界を作って、帰ってこれなくなるゆえな…」
カオスは気をつけろとは言ったが具体的には言わなかった
カオス自身過去を知らないし、どこまでがまずいかわからなかった
「カオス… いいのか?」
横島は静かにカオスに言った
「かまわん。 ワシはお前達を信じておる… 必ず戻ってこいよ。 万が一帰ってこれなかったら…… マリアを頼む……」
カオスは横島と魔鈴を見て微笑んだ
カオスには横島が言いたいことが伝わっていた
万が一帰ってこれなかった、横島達はいいがカオスが一人残される
カオスにとってマリアは最も大切な人なのだ
700年以上の月日を共に生きてきた存在
娘であり、恋人であり、まさしく、一心同体と言ってもいい二人なのだから…
カオスはマリアを見て微笑んだまま話した
「必ず戻ってこいよ。 ワシはいつまでも待っておるからな…」
カオスの優しい言葉にマリアは…
「イエス・ドクターカオス。 マリアは必ず戻ります。」
マリアがそう言った時、カオスや横島達にはマリアが笑顔に見えた
カオスは驚いた顔になった
それは遠い昔…
記憶の底にいたカオスの大切な人
マリア姫の笑顔と重なって見えた
「うむ… みんな気をつけるのじゃぞ?」
そうしてしばらくすると西条がやってきた
「とりあえず虚無僧の着物を用意した。 魔鈴君とマリア君は顔を隠さないと目立つからね… 時代的には鎖国前だから外国人が居ても問題は無いだろうが、目立っていいことはないからね」
横島達は虚無僧の姿になって話をしていた
「十分だよ。 西条さんありがとう」
横島は西条から砂金を受け取り準備は整った
「気をつけてくれたまえ。 こんなことを頼んで本当にすまない。」
西条は横島達に頭を下げた
西条はプライドが高い人間だが、悪い人間ではない
今回は横島との間に確執が無いため素直に頭を下げた
西条は令子達を助けたい気持ちで横島達を頼ったが、時間移動がいかに危険から理解出来た
横島は魔鈴とマリアを見た
「めぐみとマリアはどうだ?」
「イエス・横島さん。 準備OKです」
「忠夫さん、私もいいですよ」
横島達は時間移動の準備に入った
「マリア、移動先を導いてくれ」
横島は文珠【導】をもち、マリアの手を握った
そして魔鈴は横島に反対側から抱きついた
横島は右手に文珠を作った
【時】【間】【移】【動】
「カオス、西条さん、後をお願いします。」
横島はカオスを見て言った
「ああ、まかせておけ」
カオスが横島に答えると横島は文珠を発動させた…
ピカー!!
横島達は光に包まれて消えていった
「ドクター、大丈夫でしょうか?」
西条は不安そうにカオスに聞いた
いかに有能でも横島はまだ若い。
未経験の時間移動をする以上西条は不安が消えなかった
マリアがカオスを見た
「うむ、何処にとばされたのじゃ?」
「西暦1582年・6月。 場所は日本、丹波付近です」
カオスの問いにマリアは答えた
横島、魔鈴、カオスはその移動先に内心驚いた
これは過去の歴史には無い出来事だった
「西条さん、すまないがその時代の目立たない服装と、金を少し用意してくれないか?」
横島は難しい顔のまま西条に話した
「わかった 1582年といえば戦国時代だな… 旅の僧の姿でも用意しよう。 少し待っててくれ…」
西条は慌てて事務所を出ていった
残る横島達はまだ複雑そうな顔をしていた…
「カオス、どう思う?」
横島の問いかけにカオスは難しい顔のまま話し始める…
「推測でしかないが… 過去に始めて時間移動した時はマリアが行き先を示した。 今回はおキヌかの… 彼女は300年前の生まれじゃろう… ただ時代が随分ズレておる… もしかしたら何かしらの運命に導かれたのかもしれん…」
さすがのカオスも時間移動は経験が無い。
そもそも時間移動は因果率を覆す究極の超能力である
いかにカオスの知識でも全てを知るのは無理であった
それこそ、神魔の最高指導者でもなければ無理だろう…
「では過去で何かしらの事件に巻き込まれてるとでも…?」
魔鈴は不安そうに聞いた
「そう考えた方がいいじゃろうな… だが気をつけろ! 行動次第ではまた平行世界を作って、帰ってこれなくなるゆえな…」
カオスは気をつけろとは言ったが具体的には言わなかった
カオス自身過去を知らないし、どこまでがまずいかわからなかった
「カオス… いいのか?」
横島は静かにカオスに言った
「かまわん。 ワシはお前達を信じておる… 必ず戻ってこいよ。 万が一帰ってこれなかったら…… マリアを頼む……」
カオスは横島と魔鈴を見て微笑んだ
カオスには横島が言いたいことが伝わっていた
万が一帰ってこれなかった、横島達はいいがカオスが一人残される
カオスにとってマリアは最も大切な人なのだ
700年以上の月日を共に生きてきた存在
娘であり、恋人であり、まさしく、一心同体と言ってもいい二人なのだから…
カオスはマリアを見て微笑んだまま話した
「必ず戻ってこいよ。 ワシはいつまでも待っておるからな…」
カオスの優しい言葉にマリアは…
「イエス・ドクターカオス。 マリアは必ず戻ります。」
マリアがそう言った時、カオスや横島達にはマリアが笑顔に見えた
カオスは驚いた顔になった
それは遠い昔…
記憶の底にいたカオスの大切な人
マリア姫の笑顔と重なって見えた
「うむ… みんな気をつけるのじゃぞ?」
そうしてしばらくすると西条がやってきた
「とりあえず虚無僧の着物を用意した。 魔鈴君とマリア君は顔を隠さないと目立つからね… 時代的には鎖国前だから外国人が居ても問題は無いだろうが、目立っていいことはないからね」
横島達は虚無僧の姿になって話をしていた
「十分だよ。 西条さんありがとう」
横島は西条から砂金を受け取り準備は整った
「気をつけてくれたまえ。 こんなことを頼んで本当にすまない。」
西条は横島達に頭を下げた
西条はプライドが高い人間だが、悪い人間ではない
今回は横島との間に確執が無いため素直に頭を下げた
西条は令子達を助けたい気持ちで横島達を頼ったが、時間移動がいかに危険から理解出来た
横島は魔鈴とマリアを見た
「めぐみとマリアはどうだ?」
「イエス・横島さん。 準備OKです」
「忠夫さん、私もいいですよ」
横島達は時間移動の準備に入った
「マリア、移動先を導いてくれ」
横島は文珠【導】をもち、マリアの手を握った
そして魔鈴は横島に反対側から抱きついた
横島は右手に文珠を作った
【時】【間】【移】【動】
「カオス、西条さん、後をお願いします。」
横島はカオスを見て言った
「ああ、まかせておけ」
カオスが横島に答えると横島は文珠を発動させた…
ピカー!!
横島達は光に包まれて消えていった
「ドクター、大丈夫でしょうか?」
西条は不安そうにカオスに聞いた
いかに有能でも横島はまだ若い。
未経験の時間移動をする以上西条は不安が消えなかった