その一

「はい! まかせて下さい」

「マリア! 周囲を警戒してくれ」

「イエス・ドクターカオス」

横島とマリアが周囲を警戒して
魔鈴とカオスが風水盤を解析して手を加え始めた


未来での記憶で
メドーサはあまり風水盤を操作してなかった
詳しく調整は出来ないだろう


おそらくはアシュタロスが設計した物を作っただけなはずだった


「おし! これで元始風水盤が作動しても魔界には繋がらん!」

カオスがイキイキとしながら風水盤を調整した


「誰だい、私の風水盤に近寄ってるのは…」

針を持ったメドーサがゾンビと共に現れた


横島の持つ角が光だし…

小竜姫が現れた

「おまえの顔を見るのは、もうたくさんだわ! 今日でケリをつけます!!」

小竜姫は神剣を構えててメドーサを見る

「威勢がいいね~ 香港じゃろくに活動出来ないくせに? それともクズどもの手助けを期待してるのかい?」

メドーサは針をゾンビに渡し、風水盤にセットするように命令して刺又を出した

「お前が馬鹿にする人間の力見てみればいい…」

横島は小竜姫の隣に立ち霊波刀を出した

「カオスさんと魔鈴さん達はゾンビをお願いします」

そう言うと小竜姫はメドーサに斬りかかった!


キーン!

メドーサは刺又で小竜姫の神剣を受け止める

「ハッ!」

横島が動きの止まったメドーサに斬りかかるが体をひねりかわした

「またお前かい! 横島!! その力… 竜神の装備を借りたか」

メドーサは実質2対1な為に守勢に回る

小竜姫の剣術は綺麗で読みやすい
小竜姫だけなら逃げていれば時間切れがくるが、横島が厄介だった

横島は小竜姫の隙を庇い、攻撃では連携してうまく小竜姫をカバーしていた

2対1な為うかつに逃げることも出来ずに戦っていた

(ちっ! 横島め! 小竜姫の癖をうまくカバーしてやがる…)

顔には出さないがメドーサは追い込まれていた


一方小竜姫も横島の実力に驚いていた

いかに竜神の装備を与えていても

自分との連携がピッタリでまるで自分と何度も戦ったようだった


そんな戦いの中
メドーサは戦いながら洞窟の天井を破り外に出た

横島達もメドーサと合わせて外に出て、空中戦に突入した


「メドーサ! これで最後です!」

小竜姫は残りの時間を考えて超加速に入る

小竜姫の周り全ての時間が止まったように流れる

「速攻でカタをつける…!! 沈め!!」

キーン!!

しかしメドーサはかわした
そして小竜姫に攻撃をしかけた

「おそれいったね! 超加速は本来韋駄天の技なのに… 私以外にも使える竜神がいたとはね!」

メドーサが勝ち誇ったように笑う

「な… メドーサも超加速が使えるの!? そんな…!!」

小竜姫はショックを受けていたが気を取り直してメドーサに斬りかかる

キーン!!

「ちょっとは真面目に相手して…」

ザシュッ!!


超加速中のメドーサと小竜姫
メドーサは超加速を使って小竜姫のエネルギー切れを狙っていた…が…

メドーサが後ろから斬り裂かれた

「誰だ!!」

メドーサは痛みに耐え険しい顔で後ろを向く

小竜姫も突然メドーサが斬られたのに驚いていた…


「メドーサ… 俺を忘れないでくれよ?」

横島はイタズラが成功した子供のような笑顔で話した

「よ~こ~し~ま~ 貴様、何で超加速が使える!!」

メドーサは必死に刺又を構えて横島を睨む

「小竜姫さまの竜神の装備を使ってるんだ。 同じ技が使えて当たり前だろ? チェックメイトだ。 メドーサ!!」


「クッ…」

メドーサは力を振り絞り、ビッグイーターを横島と小竜姫に放つ

メドーサはその隙に逃げ出した


ビッグイーターは一瞬で横島と小竜姫に倒された

そして二人は超加速を解いた

「横島さんがまさか超加速まで使えるとは… 助かりました。 横島さんが居なければ私は負けていたでしょう…」

小竜姫は自分の甘さを悟り、メドーサに勝てなかった悔しさをにじませていたが、横島が予想より遥かに強くまさか超加速まで使うとは思わなかった
結果メドーサを撃退出来た安心と、横島を見込んだのは自分だということで複雑な気持ちだった


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