その一

横島は土下座をするが、カオスは笑っている

「馬鹿者 ワシは好きでおぬしに協力したのじゃ そのおかげでボケも治り、不老不死も完全になった。 後悔はしとらんよ それにルシオラの嬢ちゃんを助けるチャンスじゃぞ」

横島はカオスの言葉に目を潤ませる


「カオス… ありがとう」

「横島よ。とりあえず明日はGS試験じゃ。 それにすぐに魔鈴もくるじゃろ 今後の話はそれからでもいいじゃろ」

横島は顔をあげる


「そうだな。とりあえずGS試験に受からないとな!」


「今回は銃刀法違反はせぬゆえ 当たれば覚悟しろよ?」

カオスの問いかけに横島は頷く

「わかった。って俺の霊力なんでこんな落ちてるんだ?」

「おぬしはすでに人間では無かった、ゆえに神魔と同じで肉体は無い。 だが過去に戻ったせいで霊力は戻ったみたいじゃな」


「そっか~ 参ったな~ GS試験にはメドーサが来るぞ?」

横島はカオスの説明に納得するが、メドーサを思い出し顔をしかめ考える


「それでも過去の時よりは霊力があるじゃろ。 それに人間ではないので、鍛えればすぐに霊力は上がるよ。 まあ前も大丈夫だったんじゃ、今回もかわらんじゃろ。」


話が終わり横島が帰ろうとした時、マリアに呼び止められる

「横島さん・これを…」

マリアに手渡されたのはルシオラの霊体破片だった


「マリア… 持ってきてくれたのか… ありがとう」

横島はマリアに笑顔で礼を言う


「横島さんの・大切なモノ・無事で良かった」

マリアは無表情だが横島には笑顔に見えた


「じゃあ、カオスもマリアも、また明日な~」


横島は帰ってすぐに魔鈴の電話番号を調べて電話をした

「忠夫さん!? 良かった無事だったんですね! 私一人だから心細くて…」

「めぐみも無事で良かった。 とりあえずいつ帰ってこれる? 俺は明日はGS試験なんだ」


「すぐに行きます。 明後日には着きます。 どうか気をつけて下さいね。 忠夫さん!」

「わかった。 めぐみも気をつけて」


魔鈴の無事を確かめた横島は、体の動きと霊力を確かめる

体の動きは大丈夫だが霊力が弱く、サイキックソーサと栄光の手は出力が弱い

それに切り札の文珠も一つしか出来なかった



そうして1日は終わりGS試験当日

横島は令子と試験場に来ていた

令子から説明されてから、2人は別行動になる


「横島さん! 来てたなら教えてくれればいいのに」

緊張して抱きついてきたピートを苦笑いして落ち着かせる

「横島さーん!」

今度はタイガーが来るが、横島はとっさによけてしまい、タイガーは地面に突っ込む


やっと落ち着いた横島が辺りを見渡すと、カオスがインタビューを受けている

「まあ、見てればわかるよ 伊達にヨーロッパの魔王と呼ばれておらんよ」

カオスは言葉少なく、会場に入っていく



一次試験で横島は歴史通り、ピートやタイガーやカオスと同じ組だった

近くには変装した美神もいる

「それでは霊波を放出して下さい」

審査員の言葉にみんな霊波を出し始める

横島も精神を集中して霊波を出した

ゴオオオオッ

ピート達より少し強いくらいの霊波だが、ピート達は驚き横島を見る


「7番、9番、13番、28番、44番合格だ 二次試験会場へ向かってくれたまえ」

横島達は全員合格した


「横島さん。すごい霊波でしたね」

ピートとタイガーと話していると、ミカ・レイが来た

「あんた達、一緒にお昼行きましょ!」
ピート達は遠慮して、横島とミカ・レイはファミレスへ行く

横島は席に着くとミカ・レイに話しかける

「美神さん。 どうしました?」

横島はニヤリとした笑顔で、変装した令子を見る

ミカ・レイは飲み物を吹き出した

「ぶっ! 横島クンなんでわかったの??」


「他の人ならともかく、髪型とメガネだけだと俺にはわかりますよ」

横島は笑顔で内心喜んでいる

(美神さんに仕返し出来たな)


「もう少し変装を変えた方いいかしらね?」

「大丈夫だと思いますよ。 試験期間だけならバレませんよ」

横島に見破られて令子はへこんでいる


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