その二
「お前達何者だ!!」
横島と犬飼が動く寸前にジロウの声が辺りに響く
村の中を見回っていたジロウは、先に村と外界を繋ぐ結界の入口にを見に来てきたのだ
突然現れたジロウに横島と魔鈴は表情に表さないが、内心困ってしまう
二人は人狼達に見つかる前に八房を回収しようとしていたのだが、見つかってしまうとどうみても自分達が怪しく見える
「犬塚か… 拙者は狼族に自由と野性を取り戻す為にゆく」
横島と魔鈴を警戒するジロウに、犬飼はニヤリと不敵な笑みを浮かべて語りかける
「お前… 何を言って…」
突然意味がわからないことを言う犬飼をジロウが不思議そうに見ると、その手には八房が握られていた
「犬飼! 何をするつもりだ! まさか…」
犬飼の目的を悟ったジロウはとっさに霊波刀を現し、犬飼を止めようとするが…
「遅い! 纏めて八房のイケニエになれ!」
犬飼はジロウと横島達達の方に二度三度と八房を振るい、両方斬ろうとした
「ちっ! ややこしくなったな…」
人狼に八房の事がバレて事態がややこしくなったことを愚痴りながらも、横島は草薙の剣で全ての斬撃を受け止める
「忠夫さん! あの人狼が危ないです!」
横島は八房から振るわれた八つの斬撃を受け止めたが、ジロウは危なかった
深夜なため薄暗く見えにくいし、ジロウは片目に傷があり見えないのだ
「マズイ!」
横島とっさに霊力を高めて超加速に入ろうとするが…
「父上ー!!」
突然現れた小さな子供がジロウを押し倒すような形になり助ける
「シロッ!? 何故此処に…?」
倒された形のまま驚くジロウに、犬飼はニヤリした笑みを向けて再び八房を振るおうとした
「お前の相手は俺だ!」
しかし八房がシロとジロウに振るわれる前に、横島が犬飼に切り掛かる
「クッ… 貴様ら本当に何者だ」
草薙の剣を八房で受け止め、犬飼は睨むが横島は答えない
「大丈夫ですか!?」
横島が犬飼に切り掛かると同時に、魔鈴はシロとジロウの元に駆け寄り助け起こしていた
「あなた達はいったい…」
「父上! それより安全な場所へ…」
「シロ。 結界の中へ逃げろ! 私は犬飼を止める」
魔鈴を見つめ敵ではないと悟るジロウだが、その真意を掴めず探るように見つめる
そんなジロウをシロは村の中に連れて逃げようとするが、ジロウは犬飼を止めない限りは逃げる気は無いようだ
「何事じゃ…」
シロとジロウがそんな話をしていると、騒ぎに気がついた人狼達が現れる
一方横島の剣を受け止めた犬飼は、その実力に危機感を感じていた
(ここは引いた方がいいな… まだ力が足りぬ)
このままでは勝てぬと悟った犬飼は、逃げ出すタイミングを探す
そんな時、村の結界から人狼達が大勢現れる
「お前の相手をしてる暇は無い」
横島から距離を空けると、犬飼は人狼達に向かって八房を振るった
突然迫り来る斬撃に反応が出来ない人狼達
「長老ー!!」
シロは警告の声を上げるが間に合わない
キン!キン!キン!……
呆然とする人狼達の前に立ち、斬撃を止めたのは横島であった
「グワッー!!」
そして八房を振るった犬飼には、二つの方向から炎の玉が直撃していた
横島と犬飼が動く寸前にジロウの声が辺りに響く
村の中を見回っていたジロウは、先に村と外界を繋ぐ結界の入口にを見に来てきたのだ
突然現れたジロウに横島と魔鈴は表情に表さないが、内心困ってしまう
二人は人狼達に見つかる前に八房を回収しようとしていたのだが、見つかってしまうとどうみても自分達が怪しく見える
「犬塚か… 拙者は狼族に自由と野性を取り戻す為にゆく」
横島と魔鈴を警戒するジロウに、犬飼はニヤリと不敵な笑みを浮かべて語りかける
「お前… 何を言って…」
突然意味がわからないことを言う犬飼をジロウが不思議そうに見ると、その手には八房が握られていた
「犬飼! 何をするつもりだ! まさか…」
犬飼の目的を悟ったジロウはとっさに霊波刀を現し、犬飼を止めようとするが…
「遅い! 纏めて八房のイケニエになれ!」
犬飼はジロウと横島達達の方に二度三度と八房を振るい、両方斬ろうとした
「ちっ! ややこしくなったな…」
人狼に八房の事がバレて事態がややこしくなったことを愚痴りながらも、横島は草薙の剣で全ての斬撃を受け止める
「忠夫さん! あの人狼が危ないです!」
横島は八房から振るわれた八つの斬撃を受け止めたが、ジロウは危なかった
深夜なため薄暗く見えにくいし、ジロウは片目に傷があり見えないのだ
「マズイ!」
横島とっさに霊力を高めて超加速に入ろうとするが…
「父上ー!!」
突然現れた小さな子供がジロウを押し倒すような形になり助ける
「シロッ!? 何故此処に…?」
倒された形のまま驚くジロウに、犬飼はニヤリした笑みを向けて再び八房を振るおうとした
「お前の相手は俺だ!」
しかし八房がシロとジロウに振るわれる前に、横島が犬飼に切り掛かる
「クッ… 貴様ら本当に何者だ」
草薙の剣を八房で受け止め、犬飼は睨むが横島は答えない
「大丈夫ですか!?」
横島が犬飼に切り掛かると同時に、魔鈴はシロとジロウの元に駆け寄り助け起こしていた
「あなた達はいったい…」
「父上! それより安全な場所へ…」
「シロ。 結界の中へ逃げろ! 私は犬飼を止める」
魔鈴を見つめ敵ではないと悟るジロウだが、その真意を掴めず探るように見つめる
そんなジロウをシロは村の中に連れて逃げようとするが、ジロウは犬飼を止めない限りは逃げる気は無いようだ
「何事じゃ…」
シロとジロウがそんな話をしていると、騒ぎに気がついた人狼達が現れる
一方横島の剣を受け止めた犬飼は、その実力に危機感を感じていた
(ここは引いた方がいいな… まだ力が足りぬ)
このままでは勝てぬと悟った犬飼は、逃げ出すタイミングを探す
そんな時、村の結界から人狼達が大勢現れる
「お前の相手をしてる暇は無い」
横島から距離を空けると、犬飼は人狼達に向かって八房を振るった
突然迫り来る斬撃に反応が出来ない人狼達
「長老ー!!」
シロは警告の声を上げるが間に合わない
キン!キン!キン!……
呆然とする人狼達の前に立ち、斬撃を止めたのは横島であった
「グワッー!!」
そして八房を振るった犬飼には、二つの方向から炎の玉が直撃していた